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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第555話:飛行少女と呼ばれて(呼ばれてない)

 パワーカード工房から帰宅して、クララ先生の『フライ』講座を拝聴する。


「『フライ』の魔法と『遊歩』の使用感はほぼ同じです。違うのは、『フライ』のほうが飛ぶ飛ばないのオンオフがハッキリしていること。『遊歩』は自分だけの効果なので、周りを一緒に飛ばす意識がないことくらいです」


 クララが『遊歩』を装備し、使ってみての感想だ。

 聞いた感じ『遊歩』は『フライ』より簡単に使えそう。


「スピードも同じくらい出る感じ?」

「はい、変わらないですね」

「フライフライとシンクすればフライね?」

「ええ、強く念じるほど速いスピードが出ますので注意です。最初は浮けと念じるくらいでいいと思います」

「やってみましょうぜ」


 うん、まあそうだな。

 外へ出て念じる。

 浮け!

 ものすごいスピードで身体が舞い上がる。

 うわ、どーなってんだ、怖い怖い。

 アトムダンテも似たような感じでコントロールできてないっぽいけど。


 あ、わかったぞ?

 前に進むようなイメージを持てばいいんだな。

 くるりと旋回して舞い降りる。


「ユー様、上手ですよ」

「難しいけど、慣れると気持ちいいだろうねえ」

「私はレベルの低い時、身体を浮かすことに神経の集中が必要でしたけど、高レベルになってから初めて使用するのは別の危険があると理解しました」

「ペペさんが天井に頭ぶつけたってのわかるわー」


 ダンテと、次いでアトムも降りてきた。


「こりゃあ面白いでやすね!」

「インタレスティングね!」

「四人で同時に飛ぶ時、特に高速飛行の時はクララの『フライ』に当面は任せよう。編隊飛行は技術の未熟な内は危ないわ」


 皆が頷く。

 冒険心がないって?

 あたしは慎重派だから、つまんない危険は冒さないのだ。


「よし、じゃあクララは御飯の用意お願い。あたし達は飛ぶ練習だよ」

「「「了解!」」」


          ◇


「サイナスさん、こんばんはー」


 夕食後寝る前のお馴染みヴィル通信だ。


『ああ、こんばんは』

「今日はいろんなことがあった一日だったよ」

『君がいろんなことって言うと、いろんなことなんだろうな』

「すげー当たり前のことを当たり前に言ったね?」


 アハハと笑い合う。


「今日でエルフのクエスト終わったんだけど、ロック鳥に遭ったんだ」

『倒したのか?』

「いや、すごく賢いんだよ。最初岩落として攻撃してきたんだけど、何か話が通じてさ。エサ用に魔物あげたら魔宝玉と交換してくれたんだ」

『ほう』

「魔物って言われてるやつの中には、ああいうのもいるんだなーって思った」

『ユーラシアのことだから、食べたら不味かったって話を披露するのかと』

「言うこと聞かないようなら、不味くてもステーキにしちゃうつもりだったけど」


 問答無用で襲ってくれば問答無用でしばくのが世の習い。

 やったらやられる。

 当たり前だね。


「エルフ独自のパワーカードの作り方を教えてもらえそうなんだ」

『エルフオリジナルのやつか。どんなカードなんだい?」

「えーと、寒い時に身体温めるカードと、暑い時涼しくなるカード」

『欲しくなるな』

「でしょ? 売れそうな気がしない?」

『あ、商売ネタなのか』

「商売になるといいなーと思ってる。でもパワーカードの職人自体が少ないじゃん? まだ何とも」


 日常生活に便利なパワーカードが増えると、引き合いも職人の数も多くなると思うんだけどな。


「で、その後アルアさんのカード工房行ってきた」

『転移石碑はどうなった?』

「明後日には完成しそうだって。三日後取りに来いって言ってたから、昼頃にはカラーズに持っていけると思う」

『三日後の昼だな。了解だ』


 転移石碑が設置されると忙しくなるな。

 掃討戦跡地開発を早めに始めなければ。


『どうする? 三日後転移石碑の設置はできるんだろう?』

「アレクがいればできるんだけど、輸送隊の当番はどうなの?」


 大地から魔力を引っ張ってきて溜め込むマルーさんの技術を理解してるのは、アレク以外ではクララしかいないのだ。

 アレクこの前休みだったしな。

 次は出か?


『休みだから大丈夫だ』

「よかった。じゃあこの件、アレクにも伝えといてよ。準備がいるかもしれないから」

『了解だ』

「手伝いが必要なら、サイナスさん手伝ってあげて。大地の魔力を利用する技術って難しいんだ。魔法が使えるだけじゃダメで、魔道に関する知識がある程度必要なんだよ。あたしじゃわかんなくって」

『オレも魔法は基礎程度しか知識がないんだがな』


 まー少なくともあたしよりは役に立つだろ。


『転移石碑が設置されるなら、緑のオイゲン族長のところへは一度足を運んでおきたいんだが』

「明後日、どうだろ? 午前でも午後でもいいけど」

『よし、じゃあ明後日の午前中に訪問しよう』

「わかった、明後日の朝そっち行くね」


 これで緑の民も動き出すな。


『すると掃討戦獲得地の開墾するぞ会議はいつになる?』

「早くても四日後以降だねえ。いや、会議の前に転移のチェックは十分にしとかないといけないし……。あたしいなきゃいけないのかな?」

『君が発破かけないで誰がやるんだ』

「おおう、責任重大だ」


 会議の場にはあたしとゆー美の象徴が必要ということだ。

 となるとあたしも準備が必要だし……。


「六日後でどうだろ? 輸送隊のメンバーも全員いる日でしょ?」

『六日後か。いいだろう』

「明日塔の村行ってくるよ。三日後転移石碑設置だから、チェックしてってデス爺に頼んでくる」

『うん、任せたよ』


 転移石碑についてはオーケーだな。


『連絡は以上か?』

「あとアルアさんとこで飛行カード作ってもらったんだ」

『飛行カード? 『フライ』を発動できるカードと言うことか?』


 胡散臭げだね。

 まあサイナスさんは『フライ』嫌いだから。


「いや、ちょっと違くて、そのカードを装備してるだけで、マジックポイントの消費なしで常に飛べるっていうの」

『すごくないか?』

「かなりすごいんだよ。ただ『フライ』みたいに何人か飛ばすみたいなことはできなくて自分だけ。レベル二〇はないと使い物になんない」

『レベル二〇以上か。アレクやケスは欲しがるかもな』

「だよねえ」


 ダンやパラキアスさんは興味あるだろうし、案外欲しがる人多いのかもな?


「眠くなったよ。サイナスさん、おやすみなさい」

『おやすみ』

「ヴィル、ありがとう。通常任務に戻ってね」

『了解だぬ!』


 明日は……。

 飛行パワーカード『遊歩』は今後大活躍します。

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