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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第38話:おっぱいさん登場!

 うちの子達精霊三人を連れ、依頼受付所へ行く。

 うまいこと依頼を請けて完遂することができれば、経験値にもおゼゼにもなるとゆーことだ。

 ひっじょーに重要だな。


「こんにちはー。新人冒険者のユーラシア・ライムでーす。依頼の請け方とか教えてくださいな」


 髪をアップにした眼鏡のお姉さんが対応してくれる。

 さっきギルドの中に入った時にわかってたけど、メッチャ美人だな。

 マジで見たことないレベル。

 しかも大きくて張りのある素敵なおっぱいをお持ちでいらっしゃる。


「はい、説明いたします。こちらの掲示板に依頼が張り出されております。自分が請けたい依頼を剥がし、ここ窓口まで持ってきていただければよろしいです」


 事務的で聞きようによっては冷たい声なのに、何故か色っぽい。

 おっぱいの大きな女性を配置してるのは、男性冒険者が依頼を請けてくれるようにだろうな。

 首筋のホクロにどーしても目が行ってしまう。


「依頼の完了条件はケースバイケースです。よくあるアイテム採取に関しては、当窓口まで持ってきて納品していただければよろしいです。それ以外の、例えば魔物の退治依頼等については依頼人と直接交渉していただき、そちらから完了報告を受ければお終いになります。期限の設けられている依頼は報酬はいいですが、比較的遂行が難しいです。初心者の内はムリをしないのが無難ですよ」


 うーん、完璧だ!

 彼女こそが『おっぱいさん』の称号に相応しい。


「ありがとう。よくわかったよ」

「何か質問はございますか?」

「おっぱいが大きい利点って何ですか?」


 だって質問って言うから、つい一番疑問な点が口を突いて出てしまったよ。

 すると目の前のおっぱいさんが即答。


「食費があまりかかりません」

「無敵じゃないっすか」


 つまりあれか。

 おっぱいが大きいから食事に誘われて、さらにおっぱいが育つという拡大再生産か。

 持ってる女は発言の重みが違うわ。

 別の部分の重みも違うが。


 せっかくなので掲示板も見てみる。

 結構細かい依頼が多いな。


「あたし達にお勧めの依頼ってどんなんだろ?」

「魔物退治や護衛の依頼は、経験の少ない方にはお勧めいたしかねますね。アイテム採取の依頼で、既に持っている余剰アイテムで納品できれば、それがベストでしょう」

「なるほど、ありがとう!」


 これも経験なので、適当なのがあれば請けてみたい。

 請けられそうなのは、『スライムスキン』一〇個とか『変化花弁』一二個とか、よくある素材のやつか。 

 素材はパワーカードを揃えるために、あたしも必要なんだよな。

 でも経験値とおゼゼになるから……むーん?

 クララがこそっと言う。


「ユー様、素材の依頼は普通の冒険者に任せておけばいいでしょう。これなんかいかがでしょうか?」


 魔法の葉一〇個、本日中か。

 うん、ちょうど手持ちで足りるから請けよう。

 売っちゃう予定のアイテムだからちょうどいい。

 依頼書を剥がし、おっぱいさんのところへ持っていく。


「この依頼お願いしまーす。品はこちらに」

「はい、承ります。ギルドカードを提出願います。はい、確認させていただきました。お返しいたします。魔法の葉一〇個、確かに納品確認いたしました。クエスト完了です。こちら依頼報酬になります。お受け取りください」


 依頼所クエストはこういうものか。

 理解したぞ。

 ギルカの提出が必要なのは、経験値が関係するからかな?


「ボーナス経験値に関しては、石板クエストと同様、転移の玉使用時に加算されます」

「ありがとう。まだかなり依頼が残っているけど、皆あまり請けないものなの?」


 それなりのレベルの冒険者なら簡単に請けられそうなものだが。

 おっぱいさんがにこやかに答えてくれた。


「駆け出し冒険者のために、簡単そうな依頼は取ってあるんですよ。期限が迫ってくるとベテランが請けてくれます」


 先輩方が譲ってくれてるのか。

 じゃあんまり『アトラスの冒険者』がお金に困ることってないんだろうな。


「『アトラスの冒険者』は紳士的なんだねえ」

「紳士的なんです」


 おっぱいさんが言うと違った意味に聞こえるんだが。


「さいなら。またよろしくお願いしまーす」


 依頼受付所を後にし、お店ゾーンにも行ってみる。

 えーとここは武器・防具屋か。

 パワーカードを売ってるなら欲しいけど、現役冒険者で使ってるのあたし達だけなんでしょ?

 置いてあるかなあ?


「こんにちはー」

「こんにちは、武器・防具屋でございます。何か御入用ですか?」


 ダメもとで聞いてみるか。


「パワーカードはあるかなあ?」

「パワーカード? 自分の魔力を送り込んで起動させる? 現在取り扱いはございませんが、確かどこかに……ああ、ありました。『マジシャンシール』、魔法力を上げ、マジックポイント自動回復三%がついています。顔繋ぎにこれは差し上げましょう」


 タダでくれるの?

 マジか、何で?


「もらっちゃっていいの?」

「どうぞどうぞ。あなたが噂の『精霊使い』の固有能力持ちなのでしょう? ならばパワーカードは必ず必要になるものでしょう」

「嬉しいけどどうしてかな? あたしが可愛いから以外の理由がある?」

「ハハッ。種を明かしますと、以前パワーカード使いの方が引退なさる時、後進者が来たら渡してくれと頼まれていたものなのです」


 くうっ、泣ける!

 『アトラスの冒険者』の先輩は優しいなあ。


「ありがたく使わせていただきまーす!」

「どうしましょう、今後は有償になりますが、パワーカードを見つけたらお取り置きしておきましょうか?」

「ありがたいな。あ、でもドワーフのアルアさんのところで手に入るやつはいらないんだけど」

「ああ、アルアさんなら時折、ギルドにもお出でになりますよ。では当方では、クラシックタイプのカードを中心に仕入れておきますね」

「お願いしまーす」


 いやあ、これは嬉しいな。

 ダンテにジャストフィットのカードがタダで手に入ったよ。

 普段の心掛けがいいからだな。


 しかし今まで持ってた冒険者のイメージと全然違うわ。

 後輩に対する深い愛情を感じるよ。

 今日は感謝の一日だ。


 買い取り屋で不必要なアイテムを処分した。

 ダンテの持っていた黄珠や墨珠がかなりの値段で売れたのでホクホクだ。

 今日は道具屋には用がないかな。

 そして開店中の最後の店に足を運ぶ。

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