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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第285話:来世も再来世も

 フイィィーンシュパパパッ。


「アルアさーん、こんにちはー!」

「おうおう、アンタはいつも元気だねえ」

「山ほどある取り柄の一つだよ!」

「そうかいそうかい」


 魔境から帰宅し、昼御飯を食べてからアルアさんのパワーカード工房にやって来た。

 注文していたパワーカードができ上がっているはずだ。

 ワクワク。


「換金していくかい?」

「お願いしまーす」


 交換ポイント一九八か。

 あっ、足りないじゃん!


「ちょっと外で稼いでくるね」

「行っといで」


 ワイバーンの卵どうしようって頭があったから、ゲットした素材の数を数えてなかったよ。

 慌てて素材を採取し、これで無事に交換ポイント二〇〇になる。

 さて、工房に戻るベ。


「いやあよかった。ここの外はいつも素材を拾えるからいいねえ」

「谷になっているだろう? 地形的に魔力を集めやすいようだと、昔デスさんが言ってたね」

「へー」


 つまりちょっとした『永久鉱山』みたいなところなんだ。

 比較的ステータスアップ薬草を多く採取できるのも、魔力が集まるせいなのかな?

 初心者に毛の生えたくらいの冒険者にとっては、すごくありがたいエリアだ。

 ここに回復の魔法陣があるのは正しい。


「ゼンさーん、カードできてる?」

「もちろんだぜ!」


 どらどら、どんな仕上がりになったかな?

 うむ、いいじゃないか。

 名前も格好いい。


 『風林火山』攻撃力+二〇%、MP再生三%


「ゼンさん、ありがとう。バッチリだ!」

「そ、そうかい?」


 ゼンさんも照れながら嬉しそうだ。

 奇抜な効果のカードじゃなくて『風林火山』みたいな実用的なやつが欲しくなるってのも、うちのパーティーが冒険者として成長している証なんだろう。


「預かったカードは山の集落に届けといたからね。あそこの盆地のところ、四分の一くらいは来年までに畑にできそうだって。ニワトリも増やすって」

「おおそうか。ユーさん、ありがとうな。うちも頑張らねえと」


 うんうん、良きかな……ウソは言っていない。

 ……帝国とドーラが戦争になると、山の集落にも影響がありそうだってことはあたしのカンが察知している。

 ただ証拠のあることじゃないし、どんな影響がって言われても困る。

 これはまだ内緒だ。


 あえて話題を変える。


「ところでアルアさん、マルーさんってどんな人?」

「……アンタ、何故そんなことを聞く?」


 表情は変わんないけど、アルアさんの声が低くなったぞ?

 この話題は地雷だったか?

 何か怖い。


「外の転移石碑の、根っこ生やして土から魔力を集めるやつあるじゃん? あの原理を知りたいんだよね。マルーさんの技術だって聞いたから」

「あれか。確かにマルーの技術だね。生きづらい生き方をしてる人だよ」

「もうちょっとわかりやすくゆーとどんな人?」


 微妙につついてみた。

 ふう、とため息を吐いてるアルアさん。


「マルーにしかできないことをやらせるなら誠意を示せ。誠意とは金だっていう、ある意味わかりやすいと言えばわかりやすい性格だね」


 何だかあたしに似てる人のような気がする。

 その誠意、形にならない?


「アルアさんはマルーさんをよく理解してるんだねえ」

「好きで理解したわけじゃないけどね」

「うちのじっちゃんが、一生知り合いになぞならないほうが幸せって断言してたんだけど、どう思う?」

「じっちゃんとはデスさんかい? デスさんにしては不見識だね」


 ふーん、アルアさんは『強欲魔女』肯定派なんだ?


「来世も再来世も知り合いにならない方が幸せだよ」


 メッチャ毛嫌いしてるでござる!

 なるほど、理解したよ。

 嫌そうに言葉を続けるアルアさん。


「まあ必要があるなら会うのも仕方ない。何も食べるものがない時、嫌々でも魔法の葉を食べなきゃならないのと同じさね」

「えっ、魔法の葉のランク?」


 そー言われると興味がなくなるくらいヤバい。

 魔法の葉の意欲減退効果すごい。

 ただ今のやり方だと、数日帰れないクエストに当たったりすると庭の黒妖石に溜めてある魔力がなくなっちゃう。

 とすると凄草枯れちゃいそうだしな?

 何とか畑への魔力供給は自動化しておきたいもんだが。


「十分注意しな。マルーの一から一〇までの内、一二くらいは金でできているよ。頭の中に金のことが詰まりすぎていて耳からこぼれ落ちてるようなやつだ」

「わかった。肝に銘じておくよ」


 すんごい言われようだ。

 アンセリにしてもデス爺にしてもアルアさんにしても、判断力の確かな面々の評価が一致してるのがなー。

 今のところペペさんだけか?

 マルーさんに対して特に悪感情持ってないのは。


「じゃ、あたし達は行くね。さようならー」

「はいよ、またね」

「ゼンさんもありがとうね」

「おうよ!」


 ちなみに今現在の、通常時のパワーカード構成はこう。


 あたし……『シンプルガード』『あやかし鏡』『スナイプ』『アンリミテッド』『暴虐海王』『スコルピオ』『風林火山』

 クララ……『マジシャンシール』『エルフのマント』『逃げ足サンダル』『寒桜』『誰も寝てはならぬ』『光の幕』『三光輪』

 アトム……『ナックル』『ルアー』『厄除け人形』『誰も寝てはならぬ』『ハードボード』『スラッシュ』『シールド』

 ダンテ……『火の杖』『プチエンジェル』『ボトムアッパー』『誰も寝てはならぬ』『癒し穂』『スペルサポーター』『三光輪』

 予備……『寒桜』×三『誰も寝てはならぬ』『アンチスライム』『サイドワインダー』『三光輪』×二『前向きギャンブラー』『オールレジスト』『ヒット&乱』『刷り込みの白』


 魔境に行けば対ウィッカーマンで『前向きギャンブラー』と『刷り込みの白』を装備するけど、普段はこんな感じ。

 巨人はオーガみたいな低級なやつからサイクロプスのような高級種まで皆クリティカル頻発だ。

 好き嫌いせずに倒そうと思えば、アトムにはクリティカル無効の効果がある『シンプルガード』を『シールド』に代えて装備させたい。

 もっともヒーラーであるクララの『寒桜』を何か他のカードに交換するのが先かもしれないな。

 今の編成で支障があるわけじゃないので、特に急ぎじゃないんだけど。 


 今回交換レート表を見なかった。

 初めてのレア素材である『巨人樫の幹』を売ったから、何か新しいカードが交換対象になってるはずだけど、今交換ポイントゼロだからなー。

 ま、今後の楽しみってことで。

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