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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第256話:初勝利!

「世界樹まで強歩二〇分て。この家から魔法撃ったんでしょ?」

「うん、そお」

「何で届くねん。射程長過ぎない?」


 最強魔法『デトネートストライク』も射程長いけど、ちょっと届かないと思うぞ?

 ペペさんが手をパタパタする。


「最近は射程の長い魔法を研究してて……アートでロマンでドリームかなーと思ったんだけど」

「アートでロマンでドリームだねえ。じゃあしょうがない」


 何がしょうがないのかって顔してるソル君パーティー。

 これまでペペさんとの絡みがなかったから、理解できないんじゃないかな。

 しょうがないしょうがない。


「ここは位置的にはドーラ大陸のどの辺になるんですか?」


 ソル君のまともな質問だ。

 さすがだな。

 あたしも知りたいわ。


「ドーラ大陸のほぼ中央の台地が、『アトラスの冒険者』がトレーニングに使ってる一番大きな魔境なのね? この世界樹エリアはその真東に当たるの」


 ふむふむ。

 じゃ、カラーズからずーっと真北に行ったくらいかな。

 セリカが聞く。


「あの、ここでは生活に不便ではないですか?」

「不便だけど、ここなら誰にも迷惑かけないし」

「「「「あー」」」」


 期せずして全員の声が揃う。

 確かにペペさんがガンガン魔法の試し撃ちして迷惑にならないのってここくらいだわ。

 ソル君達との理解度が深まったようでちょびっと嬉しい。

 あんま参考にならないかもしれないけど、ペペさんにも一応聞いておくか。


「世界樹倒してから、何か変わったことあった?」

「人形系の魔物ばかり出るようになったの。あれ、魔法効かないから困っちゃって……」

「えっ?」


 何ですと?

 今聞き捨てならないワードがあったよーな気がするぞ?

 経験値と魔宝玉がゴロゴロだって?


「ただいまぬ!」


 ヴィルが飛び込んでくる。

 ぎゅっとしたろ。


「おかえり。どーだった?」

「世界樹は根元から折れてるぬ。魔物は人形系だけしかいないぬ。世界樹に近付くほど強いのがいるぬ」

「オーケー。ヴィルありがとう。通常任務に戻っててね」

「了解だぬ!」


 ヴィルを見送り、作戦会議だ。

 しかし笑いを抑えられない。


「聞いた? 人形系だけだって。幸せだなあ、稼ぎ放題だよ。地上の楽園とはこのことか。あ、もし黄金皇珠以上のが出たらもらっていい? クエストで必要なんだ。それ未満のはペペさんとソル君達で分けていいから」


 ペペさんとソル君パーティーは顔を見合わせる。


「世界樹折っちゃって、どれだけ叱られるかと思ってたの。私は助けてもらえるだけで嬉しいのよ。依頼料も出せないのに、分け前なんて……」

「オレ達もお礼で手伝いに来てるだけですから」

「何言ってるんだよ。皆で分けよ?」


 ペペさんは依頼人だから、ソル君達は戦闘経験値のおこぼれもあるからということで遠慮気味だ。

 結局、素材と黄金皇珠以上の魔宝玉はあたしが、それ以外はペペさんとソル君達で分けることになった。

 ぼろ儲けの予感だ!


「さあ、行こうか。人形系なら得意だから任せて。防御だけしてくれればいいから」

「わかったあ」「「「わかりました」」」


 ペペさんの家を出る。

 早速いるいる、人形系レア三体だ。

 でも知らない子ですね?


「ブロークンドール、ヒットポイントは四です」


 クララが教えてくれる。

 つまりクレイジーパペットより弱い人形系ってことだな?

 でも全体攻撃魔法が連続で来るとソル君達が厳しいか?


「しっかりガードしててね!」


 レッツファイッ! ブロークンドールのトルネードが三体分! ダンテの実りある経験! あたしの薙ぎ払い! よーし、勝った!


「リフレッシュ! 大丈夫だった?」

「何とか。レベル上がりました!」

「どんどん行くよ!」


 ドロップの魔宝玉を回収し、折れた世界樹に向かって歩き出す。

 ビクトリーロードの始まりだ!


          ◇


「ははははははっ! 敵が経験値のようだ! あっ、黄金皇珠だ、ラッキー!」


 これでクエストの対象となる魔宝玉は二つ目か。

 でも今日はごちゃまんと手に入る気がする


「すっごく爽快ねえ!」

「でしょ? リフレッシュ! 人形系レア狩りはロマンだよ」

「うん、よくわかる!」


 敵影が濃くてなかなか進めないが、ガンガン人形系レア魔物を倒しまくっているからいいのだ。

 ボーナスステージだ。


「我のレベルがわからなくなってしまいました……」

「あーありがちだよねえ」

「ドラゴンを倒す前のユーラシアさんがそういう状態だったとは聞いたが、てっきり冗談かと……」

「一々チェックしてると却って魔物に対して隙を作るから、あとで確認すればいいよ」


 この辺まで来るともう折れた世界樹が見えている。

 折れたというより、完全にちょん切れて上部は東方向へ横倒しになっている。


 ソル君が注意を促す。


「見たことのない人形系レアです。黒くて異様な雰囲気ですね」

「ウィッカーマンだ。あれまだ倒せたことないんだよ。レベルも上がってるし秘密兵器もある。交戦するよ。あいつ、パーティーメンバーが四人より多いと逃げるって性質があるんだ。うちのパーティーだけでいく」

「「「わかりました!」」」


 『スコルピオ』を手に入れるのは間に合わなかったが、レベルは上がってる。

 会心頻発効果のある『前向きギャンブラー』もある。

 カードを編成してレッツファイッ!


 ウィッカーマンのメドローア連発! 両方ともアトムが受ける。イケるか? クララの勇者の旋律! ダンテの実りある経験! あたしのハヤブサ斬り・零式! 両方クリティカル! 『あやかし鏡』の効果でもう一度ハヤブサ斬り・零式! 一発クリティカル! アトムのコピー! あたしの攻撃を繰り返す。ハヤブサ斬り・零式! 両方クリティカル! もう一度ハヤブサ斬り・零式! 両方クリティカル! ウィッカーマンは悲鳴を上げて崩れ落ちる……!


「やたっ! 初勝利だ! リフレッシュ!」


 何かぼこぼこレベル上がってるけど、確認はいいや。

 ドロップアイテムは、と。


「黄金皇珠と鳳凰双眸珠! 国宝級の魔宝玉です!」


 クララが珍しく興奮して声を上げる。

 うんうん、嬉しいね。

 国宝級だとギルドで売買するわけにいかないけど、クエストの対象物として納品するのは構わんだろ。


「おめでとうございます!」


 皆が祝福してくれる。


「ありがとう! レベルも上がったし、今度はもっと楽に勝てる気がするよ。油断しないであそこのデカダンス三体を倒しにいこう」


 パラダイスはまだまだ続くぜ!

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