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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第138話:何か絡まれたぞ?

「パワーカードはこっちの塔でも手に入るらしいんだけどよ」

「塔の中で?」


 コモさんが変なこと言った。

 塔でパワーカードが手に入るってどういうことだろ?

 パワーカードの始祖のドワーフと関係ある塔だからってことかな?


「ユーラシアはどんなカード持ってるんだ?」

「どんなって言われても、コルム兄が来たら見せてもらえばいいよ。あ、そーだ」


 『エルフのマント』『厄除け人形』『ポンコツトーイ』『誰も寝てはならぬ』の四枚を見せる。


「これらは昔のカードで、製法がわかんないから今は作れないみたい」

「獲得経験値五割増し? ハハッ、ひどいやつがあるな」


 すげー楽しそうだな、コモさん。

 見慣れないアイテムとか好きなんだろう。


「じゃ、お肉は五日後にもう一度一〇トン届けるよ。それでいい?」

「うむ、頼むぞ」

「で、報酬の件だけど」

「オレはコブタマンを調理場に運んでるぜ」


 コモさんが慌てて逃げ出す。

 機を見るに敏だな。

 仕方なくデス爺から報酬を毟り取ることにする。

 逃がさんぞー。


「何が欲しいのじゃ」

「うーん、おゼゼか素材?」


 あたしも最近ドーラの発展に興味があって、デス爺が塔の村をどう運営していくかに注目している。

 プロの冒険者として報酬はもらうけど、メッチャたかるつもりはないのだ。

 塔の村に協力したいくらいなので、報酬は気持ち程度でいいと思ってはいる。


「金はないし、素材は商品だからムリじゃな。スキルスクロールを一本やろう。五日後に二度目の肉納品が終わった時でいいな?」


 スキルスクロールとな?


「いいのかな? ちょっともらい過ぎな気がするけど」


 スキルスクロールは一番安いのでも一〇〇〇ゴールドはする高級品だ。

 選べるなら当然もっと高いのをいただくに決まってる、あたしの経済感覚。


「サイナスが感謝しとったぞ。ユーラシアが無償でよく働いてくれたと」

「焼き肉親睦会のことかな? あれはあたしがやりたかったことだからいいんだよ」

「では、もらい過ぎだと思うなら、いつかその借りを返してくれ」

「ん、わかった」


 借りを作るのは襟首後ろから引っ張られてるみたいでモヤモヤする。

 が、考えてみればまだスクロールを受け取ってるわけでもなし。


「お主、これからどうするのじゃ?」

「レイカを見舞いたいけど、どこだろ? あとこっちの精霊使いにも会ってみたい」

「おうおう、あんたが噂の精霊使いだな?」


 いきなり後ろから声をかけられた。

 察するに拳士、剣士、ヒーラー、魔法使いの四人パーティーだ。

 応募を見て来た冒険者だろうな。


「美少女精霊使いだよ。どんな噂か知らないけど、当然いい噂だよね?」

「ハハッ、面白いじゃねえか。あんたここのエースなんだろ?」

「ここのっていうか、ドーラのエースになるつもりなんだけど」

「大きく出たな。ぜひお手合わせ願いたいもんだが」


 手合わせって本気かよ?

 いや、確かにバランスのいいパーティーではあるけど、見たところまだあんたらレベル一〇にも達してないでしょ?


「うーん、丁重にお断りする」

「はっ、怖気づいたか!」

「よいではないか、相手してやれ」


 デス爺がニヤニヤしながら言う。

 今のあたし達の実力を見たいんだろうけど、無責任とゆーもんだぞ。

 あたし手加減苦手なんだよ。


「しょーがないなー。じっちゃん、『レイズ』使えたよね? ついて来て」

「うむ」

「保護者同伴かよ」


 笑ってるけど、蘇生魔法はあんたらに使うんだぞ?


 村の正門から外に出る。

 かなり開けていて将来の村の拡張を期待できるな。

 いずれこの辺りも馬車や露天商で賑わうのだろうが、今のところは何もないからいいだろう。

 レッツファイッ!


「雑魚は往ねっ! 蘇生魔法お願い!」


 ちーん、まああんたらの実力はそんなもんだよ。

 精霊達がモタモタして何もしてこないように見えたかもしれないけど、うちのパーティーはあたしの『雑魚は往ね』で一撃必殺のスタイルだから。

 一撃だと何されたか覚えてるものなのかなあ?

 また突っかかってこられたら面倒なんだけど。


「おーい、朝だぞー。あ、起きた?」

「何ですか、最後のスキル!」


 相手の魔法使いが叫ぶ。

 おー覚えてるもんなんだ。


「あれは一撃必殺のレアスキル『雑魚は往ね』」

「くっ、そんな隠し技があるとは」

「こんな隠し技もあるよ」


 リフレッシュ!

 全員全快、これで文句言われる筋合いないだろ。


「お主、『リフレッシュ』を使えたのか」

「い、今のは幻の回復魔法『リフレッシュ』!」


 デス爺と向こうのヒーラーが驚く。

 ヒーラー君よく知ってるな。


「お、おい、あんた一体レベルいくつなんだ?」

「三二」

「「「「三二!」」」」


 愕然とする向こうの四人パーティー。


「ば、バカな。ここの精霊使いは冒険始めたばかりの素人だって聞いたのに……」

「誤解があるのかもしれないけど、あたしは塔の村には今日初めて来たんだよ。ここをホームにしてる精霊使いとは別人」

「な、何だ。悪かったな、変に絡んで」

「でもあたしも冒険者始めてまだ一ヶ月ちょいだよ」


 四人が驚く。


「一ヶ月でレベル三二ってあり得ないだろうが!」

「事実だから仕方ない。でも普通じゃムリだったろうな。色々偶然が重なったんだ」

「ば、化け物……」


 花の一五歳美少女を捕まえて化け物とは失敬な。

 もー少し脅しといてやろ。


「あんた達は塔の村の精霊使いを見くびってるみたいだけど、多分あたし以上の化け物だぞ? うちのじっちゃんが、あたしじゃなくてその人をエースに据えたくらいだからね」

「「「「……」」」」


 四人は声も出ない。


「それからこの一見幼女はうちの子だから。時々この村にも来る予定だけど、絶対にからかわないようにね」


 とヴィルを指差す。

 剣士と拳士は幼女? とわけのわからなそうな顔をしているが、ヒーラーと魔法使いは気付いたらしい。


「まさか高位魔族?」


 まだ人を見てレベルを把握できるほどじゃないようだけど、魔力に対してはなかなか敏感だな。

 見込みある。


「あ、悪魔を従えてる?」

「うん、成り行きでね。悪い悪魔じゃないんだよ。可愛がってやれば害を及ぼすことはないけど、変にバカにしたりすると塵にされるから気をつけてね」

「よろしくお願いしますぬ!」


 四人ともすんごい顔白くなってるけど大丈夫かなあ。

 あんまり自信喪失されても、塔の村の収入に関わるんだっけか?

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