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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第7章 少女たちの日常―中編―
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第12話 名探偵?カイト

レイ、アリス(マオ)、俺・・・そしてルナ。

家に帰宅した俺たちの間には重苦しい雰囲気が流れていた。


レイ「それじゃあ、作戦会議を始めよう。

   議題はどうすれば、マオからアリスを取り戻せるかだ」


レイがアリス・・・の中にいるマオを睨んだ。


マオはアリスに宿った別人格・・・

そう・・・ルナが教えてくれた。


カイト「落ち着け。

    まずはマオの言い分を聞こう」


レイ「ほう?

   カイトは盗人の肩を持つのかい?」


カイト「話を聞けばアリスを取り戻す方法が分かるかもしれないだろ。

    それとも、お前には既に解決策があるのか?」


レイ「ちっ、アリスの体じゃなきゃ切り伏せていたのに」


レイが悔しそうに言う。


なんでも、力で解決しようとする・・・

実にレイらしい考えだ。


まあ、先日の山賊の件といいそんな彼女に救われてきたのも事実だ。

しかし、今回はその方法は使えない。


ルナ「暴力で解決するのは良くない。

   マオちゃんが怯えている」


マオ「ご、ごめんなさい」


ルナがマオを庇うように前に出た。

彼女はマオの味方らしい。


レイ「分かったよ・・・」


レイが素直に引いた。


珍しいな。

中身が違うとはいえ、アリスには強く当たれないってことか?


カイト「それにしても、マオか・・・」


俺は幼い頃から一緒にいた羊の魔物を思い浮かべた。


カイト「なあ、魔物の『マオちゃん』って知ってるか?

    アルテンシラのマスコットなんだけど・・・」


俺が携帯を取り出してマオの動画を見せる。


マオ「ええと・・・初めて見ました」


魔物のマオとは関係無し・・・と。

まあ、当然か。


レイ「アリス・・・アリス・・・」


まずい。

レイが不安定になってきた。

彼女は昔から少し・・・メンタルに難がある。

そうなった原因はあの村の惨劇だ。


・・・早くアリスの件を解決しよう。


カイト「俺たちがアルテンシラに帰ろうとしたとき、

    一瞬だけアリスの人格が表に出てきた。


    マオはそのときのことを覚えているか?」


マオ「いえ・・・覚えてないです」


マオはアリスの記憶を共有していない。

なら、アリスの方はどうだろう?


あのタイミングで出てきたということは、

おそらく・・・


カイト「アリスの方はマオの見聞きしたことを把握しているはずだ。

    そうでなきゃ、あのタイミングでアリスが出てきたことに

    説明がつかない。


    そして、これは同時にアリスが自身の意思で

    人格を切り替えることができることを表している」


ポチッ。


俺がテレビを点けた。


テレビ『テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見てくれ。

    超次元勇者ガオワンダーとの約束だ』


アリスの大好きなアニメの放送の時間だった。


ポチッ。


俺がテレビを消した。


カイト「さて、俺の推理が合っていることを認めるなら

    テレビを点けてやる。


    どうだ?アリス」


俺がアリスに取引を持ち掛けた。


レイ(回想)『交渉するならちゃんとメリットを提示しないと』


これは山賊に襲われたときにレイが教えてくれたことだった。


そしてもう一つ。

俺は今日、図書館で借りてきた推理小説を思い出す。


昨日のイマジナリーフレンドの件で

自身の頭の固さを思い知った俺は柔軟な思考力を

鍛えるため推理小説に手を出した。


まだ、全てを読み終えたわけではないが、

思考するうえで大切な心構えを教わった。


探偵(小説)『被害者は密室で殺された。

       なら、犯人はトリックを使用し、

       この部屋から脱出したことになる。


       えっ?この部屋には脱出に使えそうなものがないって?


       ・・・分かってないね。

       その使えなさそうものを使ってここから脱出したんだ。

       他に使えるものが無いんだから当然だよね。


       ああ、あと。

       使えるものはもう一つあったね』


刑事(小説)『なにっ!?

       俺たちが見つけられなかった何かがこの密室に

       あるっていうのか!?』


探偵(小説)『先入観を捨てるんだよ、刑事さん。

       犯人はこの部屋にあるものを全て使ったんだ。


       ・・・もちろん。死体もね』


・・・。


今回、アリスは記憶喪失になったかに思われた。

だが、実際はマオに体を奪われていたのが原因だった。

その際に彼女の人格は消えてしまったのか?


・・・そうではない。

彼女の人格は確かに残っていた。

そして、俺たちに王都に留まるように言った。


これはマオに体を乗っ取られたアリスの最後の抵抗?


探偵(小説)『先入観を捨てるんだ』


果たして、アリスは体を奪われただけの被害者だったのだろうか?


俺は・・・そうは思わない。


アリスは自らの意思で体の主導権を『マオ』に譲った。

そして、俺の推理が正しければアリスは

いつでも体の主導権を取り戻せるはずだ。


アリス「驚いたわ。

    たった、一日で名探偵になっちゃうなんて。

    さすが、カイトね」


こうして、俺たちは大切な幼馴染と再会を果たした。

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