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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第6章 少女たちの日常―前編―
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第2話 不良生徒たち

「お姉ちゃん!」


 病室に制服を着た女の子が入ってきた。

 その制服は俺たちとは違った。

 どうやら、別の学校の生徒らしい。


「ミカちゃん!?」


 ルナが驚いた声をあげた。


「入学式はどうしたの?」


 ルナが聞いた。


「お姉ちゃんの方が大事だよー、ちゅっ」


 ミカがルナにキスをした。


 ・・・。

 キス!?


「うわー、百合だ。本物の百合だ!」


 レイが興奮する。


「私たちも対抗すべきかしら」


 アリスが対抗心を燃やす。


「心頭滅却」


 俺は平静を保つため心から余計な考えを取っ払う。


「お姉ちゃんってことは、二人は姉妹なのか?」


 俺がルナとミカに聞いた。


「おー。キスしている二人に何の遠慮もなく話かけるとは・・・」

「少しは空気を読んで欲しいわね」


 レイとアリスが俺の行動に引いた。


「しまった。心を無にしすぎた」


 俺が反省する。


「ぷはー、ごめんね。つい、お姉ちゃん見て。興奮しちゃった」


 ミカがルナの唇から自身の唇を離した。


「ふふ、朝もしたのに。ミカちゃんは仕方ない子ね」


 ルナが笑う。


「ああああああ!!?」


 レイが叫ぶ。

 濃厚過ぎる百合に脳の許容限界を超えたらしい。


『ボフッ』


 レイがアリスの胸に顔をうずめる。


「アリス。少し胸を借りるよ。落ち着きたいんだ」

「仕方ないわね」


 アリスがレイに胸を貸した。


「そこがお前の落ち着きポイントなのか」


 俺がレイの奇行に困惑する。


「・・・」


 レイは何も言わない。

 冗談ではなく、本当に気分を落ち着けているらしい。


「なんか、お邪魔っぽいし。俺たちは帰るよ。安静にな」


 俺が空気を読んでルナに別れを告げた。


「うん。またね」

「なんか、悪いわね」


 二人が俺たちを見送る。

 どうやら、本当にお邪魔だったらしい。


「さあ、行くわよ。レイちゃん」

「ああ、分かったよ」


 レイが落ち着きを取り戻した。

 こうして、俺たちはルナのいる病院から立ち去った。


 病室から出るとき、床に脱ぎ捨てられている制服を見たような気がしたが見なかったことにした。


 ・・・。


「そういえば、カイト。僕らも家族・・・姉弟だったね」


 レイが言った。


「俺が弟なのか・・・」

「兄の方が良かったかい?」

「いや、別に弟でいいよ。どっちでも家族なのは変わらないし」


 俺が言う。


「それで・・・僕も君にキスした方がいいかい?」

「レイちゃんの唇は私のものよ!」


 アリスが叫んだ。


「俺のことはいいから。二人の好きなようにしてくれ」


 俺は巻き込まれないように二人のそばから離れた。


(いい加減。馬車に戻ろう)


 俺が馬車に向かって歩き出す。


「はい。レイちゃん。んー」


 アリスが唇を差し出す。


「えっ、これ。キスする流れ?」


 レイの戸惑う声がした。

 俺は全てを無視した。


「逃がさないよ・・・カイト」


 アリスに抱きつかれたレイが俺の腕を掴んだ。


「マジかよ」


 俺は逃げられなかった。


「さあ、百合に挟まる男の出番だよ!どうにかしてくれ!」

「レイちゃーん」

「はあー、仕方ないな」


 俺がアリスをレイから引っぺがす。


「あー、レイちゃん」


 アリスが名残惜しそうにする。


「このままだとお前の好きなアニメの放送に間に合わないぞ」

「それは困るわ」


 アリスが冷静さを取り戻した。


 こうして、魔法学校の入学初日は慌ただしく過ぎ去った。

 ・・・。

 学校行ってなくね?

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