第4話 瓦礫
魔物だ。
村が魔物に襲われている。
「グギャアア」
多種多様な魔物たちが叫び声を上げながら暴れている。
「グギャアア」
魔物たちが見境なく暴れる。
終いには魔物同士で争う始末。
「なんだよ・・・なんなんだよ、これは!」
俺は目の前の現実を受け入れることが出来なかった。
「グギャアア」
魔物たちが叫ぶ。
その叫び声はまるで・・・悲鳴のようだった。
「カ、カイト。これは・・・」
レイが俺と同じように目を覚まして・・・
俺と同じようにこの地獄を目の当たりにした。
「マオー!」
マオが秘密基地から飛び出した。
「マオ!?」
「マオちゃん!?」
俺とレイが驚きながらマオの名前を呼んだ。
「マオー」
マオは俺たちの声を無視して走る。
・・・涙を流しながら。
マオが向かった先・・・
そこにはマオと同じ羊の魔物がいた。
その魔物はマオよりずっと大きかった。
きっとあの魔物はいなくなったはずの・・・
マオの両親。
「マオー!!」
マオが魔物に駆け寄る。
そして・・・
「マオオオオオ!!」
魔物が叫んだ、
『ガッ』
マオが蹴飛ばされた。
「マオオオオオ!!」
魔物の目は血走っていた。
そのまま民家に突っ込んだ。
「マオー・・・」
蹴飛ばされたマオは力なく倒れていた。
『グラッ』
魔物が突っ込んだ衝撃で家が崩れた。
瓦礫がマオの上に落ちる・・・
「マオちゃん!」
レイがマオに向かって走り出した。
「・・・」
俺は・・・動けなかった。
ただ、見ていることしかできなくて。
体が動かなくて。
『グシャっ』
何かが潰れる音がした。
「マオー!」
マオが涙を流しながら叫ぶ。
マオは無事だった。
レイが助けたから。
けれど、レイが代わりに・・・
瓦礫の下敷きになった。
「マオー!!」
マオが涙を流しながらレイの体を引っ張る。
レイを瓦礫から救いだそうとする。
けれど、小さなマオの力ではレイを瓦礫から引っ張り出すことができない。
「マオー・・・」
マオが俺を見た。
俺に助けを求めた。
「・・・!」
ようやく俺の体が動いた。
「レイ!」
俺がレイの元へと駆け出した。
瓦礫の下敷きになった彼女を救うために。




