第8話 カイトと手料理
「それじゃあ、布団しく」
私が押し入れから布団を取り出した。
「あれ?今日は秘密基地に泊まるのか?」
「うん。食材も買ってきたから夕食はよろしく」
「俺が作るのか?」
「私は料理できないから」
「俺だってあまり・・・」
カイトが自身なさそうな顔する。
「イヒヒ・・・カイトのお母さんから聞いた。最近、料理の練習してるって」
「げっ、母さんのやつ。何バラしてんだよ!」
カイトが頭を抱える。
「照れない、照れない。ちなみに、明日のママ役はカイト」
「えっ、なんで?」
「将来の予行練習」
「な、なんの。予行練習を・・・」
私の言葉にカイトが焦る。
「カイトは明後日、誕生日」
「そ、そうだけど」
カイトが肯定した。
「その日に振る舞う予定なんだって?・・・例の旅人さんに手料理を!」
私がニヤニヤ笑う。
「うわー!そこまで言ったのかよ!あのクソババア!」
カイトが叫ぶ。
その顔は恥ずかしさで真っ赤だった。
「その日に伝えるんだよね・・・カイトの秘密」
「まあな、例の風習は五歳までだからな・・・はあー」
カイトがため息をついた。
「どうかした?」
「いや、父さんが張り切っちゃって・・・ドレス買って来たんだ」
「わー、誕生日プレゼント!」
私が叫ぶ。
そしてあることに気付いた。
「そっかー。カイトのスカート姿が見れるのか・・・楽しみ」
「はあー・・・ちょっと、恥ずかしいな」
誕生日の話で私たちが盛り上がる。
「マオー?」
マオが鳴いた。
「ああ、悪い。話が長くなった」
カイトがマオに言った。
「じゃあ、私はお風呂やってくるから・・・カイトはご飯をお願い」
「ああ、分かったよ」
私とカイトがそれぞれの持ち場に移動する。
「マオ?」
マオが私についてこようとする。
「マオは居間でお留守番」
「マオー」
マオが頷いた。
「ふふ、すぐ終わるから・・・待ってて」
私はお風呂場に向かった。




