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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第14章 ヒーロー編―前編―
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第6話 アンの兄

ライト「……はっ!」


僕が目を覚ます。


アン「おはようございます。ライトさん」


目の前にアンの顔があった。

どうやら、僕はアンに膝枕をされているようだ。


ライト「ご、ごめん」


慌ててアンから離れる。


アン「私は大丈夫ですけど……。ライトさんは嫌でしたか?」


アンが不安そうに言った。


ライト「嫌なわけないよ! むしろ、このまま永眠したかったくらいだ!」


彼女の不安を取り除こうと焦った結果、変なことを口走ってしまった。


アン「えっと、永眠……ですか?」


アンが困ったように言った。


ライト「それは比喩で……。ずっと膝枕されていたいっていうか……。その……すごく良く眠れたよ。ありがとう」


僕が感謝の思いを伝えた。

ここ最近は魔王の件で気が張っていた。

そのせいで、あまり眠れず疲れが溜まっていたんだけど……。

アンの膝枕のおかげでよく眠れたし、疲れも取れた。


アン「そうですか。それは良かったです」


アンが笑顔を見せた。


ライト「……!」


その笑顔を見て、僕が固まる。


アン「どうかしましたか?」


アンが不思議そうに僕の顔を覗き込んだ。


ライト「な、なんでもないよ」


アンに抱いてしてまった感情を押し殺す。


ライト「もう、遅いし寮まで送るよ」


僕は内心を悟られないように話題を変えた。


アン「ありがとうございます」


アンがお礼を言う。


コケ「……」


コケは何も言わない。

コケは、ずっと沈黙を貫いていた。

もしかしたら、僕とアンの邪魔してはいけないと思っているのかもしれない。


ライト「大丈夫だよ。僕とアンは……そういうのじゃないから」


僕がコケを撫でながら言った。


コケ「……」


けれど、コケは黙ったままだった。


……。


…………。



ライト「……」


アン「……」


僕とアンは手をつないで夜道を歩いていた。


『どうして、僕らは手をつないでいるんだろう?』


そんな疑問を抱いたが手を離してと言う気にはなれなかった。


アン「……着きました」


目的地の学校に辿り着いた。

アンが校内にある寮に住んでいるが、部外者の僕は校内に入ることはできない。


ライト「それじゃあ、お別れだね」


僕がアンの手を離した。


アン「ライトさん!」


アンが僕に抱きついた。


ライト「アン……? どうしたんだい?」


抱き返していいものか分からず、僕の手は宙ぶらりんとなっていた。


アン「私にも手伝わせてください。あの三人の監視……騎士団のお仕事を」


ライト「どうして、騎士団の任務のことを……」


まさか、知っていたのか僕が騎士団というだけでなく、魔王の件まで……


アン「分かりますよ。ライトさんがロリコンの変質者がじゃないなら、それ以外に学生をストーキングする理由がないじゃないですか」


ライト「それもそっか」


良かった。

アンは魔王の件までは知らないようだ。


アン「私なら学校内の彼らの動向を知れます。これはライトさん……強いては騎士団の助けになりませんか?」


ライト「駄目だ。一般人を巻き込むことはできない」


僕はアンの提案を断った。


アン「監視対象と同じ学校に通っている時点で巻き込まれているのでは?」


ライト「それは……」


もし、校内で魔王が転生を果たしたら僕は対処できない。

このままでは、アンに……学校の生徒たちの身が危ない。


ライト「君の……言う通りだ」


僕の心が揺れ動く。

アンに校内の監視をお願いし、不審な点があれば僕が出動する。

理に適っている。


アン「……私には兄がいます」


アンが急に話題を変えた。

どうしたのだろうか?


アン「その兄は騎士団に所属しています」


ライト「アンのお兄さんが騎士団に?」


誰のことだろう?

新入りの僕には心当たりが無かった。


アン「兄の名前は『オルガ』。騎士団の団長をしています」

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