第2話 レイとカイトのお母さん
王都から離れた所にある小さな小さな村。
ここが私とカイトの生まれ育った場所だった。
『コンコン」
私がカイトの家の扉を叩く。
「はい、どちら様・・・あら、レイちゃん」
カイトのお母さんが扉を開けた。
「カイトはいますかー?」
私が聞いた。
「ごめんなさい。カイトは今いないの」
「そうなんですか・・・」
私が肩をがっくりと落とす。
「きっと、旅人のお兄さんのところだと思うわ」
旅人のお兄さん。
なぜか、名前を教えてくれない不思議な人。
一か月ほど前から私たちの村に滞在していた。
「でも、心配よね。まだ若いのに・・・確か十六歳って言ってたわよね。しかも、目が見えないときたら・・・」
カイトのお母さんが旅人さんのことを心配する。
(子供なのに旅か・・・すごいなー)
まあ、私とカイトの方が子供なんだけど。
私は五歳。
カイトはもうすぐ六歳になる。
(でも、目が見えないのに旅をしているなんて。何か理由があるのかな?)
本当に不思議な旅人さん。
カイトが夢中になるのものよく分かる。
「でも、親友である私を放っておくのは・・・よくない」
私は歩く。
カイトのいる・・・旅人さんの泊っている宿を目指して。




