第13話 そして『少女』の願いは叶う
ゾンビ騒動から数日後。
俺がいつもの日常を過ごして
いると……
ナツメ「今日から、このクラスに新しい
仲間が増えることになりました」
朝のホームルーム。
やってきたナツメ先生の第一声が
それだった。
生徒たち『ざわざわ』
ナツメ先生の言葉に生徒たちが
ざわつく。
あの言葉的に転校生で間違いない
だろう。
さ~て、どんな奴かな~?
俺がそんなことを思っている
と……
ナツメ「じゃあ、入ってきていいわよ。
『ドラ』さん」
ナツメ先生が聞き覚えのある
名前を呼んだ。
ドラ「は、はい」
制服に身を包んだドラが緊張した
面持ちで教室に入ってきた。
ドラ「は、初めまして。ドラです――
みなさん……よろしくお願い
します!」
ドラが元気よく挨拶をした。
ドラ『トコトコ』
ドラが教室を歩く。
そして、俺の隣に座った。
カイト「あっ、そこは……」
ドラが座ったのは、
今日はサボりでいないが
ロイドの席だった。
ドラ「今日から『同級生』ですね
――カイトさん!」
ドラが嬉しそうに言った。
……まあ、席の件はいいか。
学校をサボったロイドが悪い。
カイト「――そうだな。
三年間よろしくな、ドラ!」
俺が笑顔で言った。
カイト「……ああ、それと呼び捨てで
いいぞ。
同級生なんだし」
俺がドラに言った。
ドラ「呼び捨て……じゃあ、好きに
呼んでいいですか?」
ドラが上目遣いで聞いてきた。
カイト「ああ、構わないぜ。
あだ名でもなんでも好きに
呼んでくれ!」
ドラ「じゃあ、『カイト様』で!」
なぜか、悪化した。
ドラ「カイト様には前回の騒動で助けてもらった
恩がありますから……
これからたくさんご奉仕して
返していきますね」
カイト「え~と、ありがとう。
でも、一番の功労者はルナとベル……
そして、あの悪魔だと思うぞ?」
ドラ「もちろん、お二方にも
たくさんご奉仕します!」
ベルが元気よく答えた。
ドラ「でも、悪魔様は厳しいかもしれません。
また、会える保証がありませんし……」
カイト「確かにそうだな……」
『次は――次は殺す気で来い』
カイト「……!」
悪魔の去り際の言葉を思い出し、
俺の体がビクッ、と震える。
ドラ「どうかしましたか? カイト様?」
ドラが心配そうに俺の顔を覗きこんだ。
カイト「いや、なんでもないんだ。
気にしないでくれ」
俺が誤魔化すように言った。
そして、そんな俺たちの会話を聞いていた……
アン「おやおや、転校生にいきなり
様付けで呼ばせるとは……
やりますね~。カイトくん」
アンが俺をからかった。
カイト「ふっ、好きに言うがいい」
アンのからかいなど、今の
俺には効かん。
なぜなら――
ドラ「ふふっ」
ドラの笑顔に比べたら些細なこと
だったから――
第12章 ゾンビ編(延長戦)
改め。
第12章 少女の願い編。
完。




