第22話 マンドラゴラの願い
ドラ「ご主人どこ……?」
教室の一室で私は泣いていた。
ゾンビ「ぐおおおお」
ドラ「ひ、ひぃ~」
私がゾンビから逃げるように
教卓の上に上った。
ゾンビ「……」
ゾンビが教卓の周りを
ぐるぐる回る。
ゾンビに私への敵意はない。
むしろ、私を守ろうとしている。
ドラ「どうして、こんなことに……」
涙が止まらない。
これまでに、
ご主人の同級生のみんなが
私を捕まえようとしてきたけど……
全員、ゾンビたちの数の暴力に負け、
別の部屋に閉じ込められてしまった。
私も部屋からの脱出を試みたけど……
ゾンビ「がぁ~」
無数のゾンビに
行く手を阻まれて無理だった。
ゾンビは私を守ると同時に、
逃がすつもりもないみたい。
ドラ「うぇ~ん。
ご主人~」
人間と友達になりたかった。
ご主人はそんな私の願いを
叶えてくれた。
それなのに……
ドラ「今の私は人間を傷つけている……」
その事実に耐えられなかった。
……。
…………。
『ガラガラ』
誰かが教室の扉をあけた。
ゾンビ「ぐおおおお」
ゾンビが誰かに襲い掛かる。
ドラ「逃げて!」
私が叫んだ。
『ドサッ』
ドラ「えっ」
ゾンビが床に倒れた。
レイ「心配してくれてありがとう。
でも、安心してくれ。
ゾンビに負ける僕じゃない」
ドラ「レイさん!」
ご主人の同級生のレイさんが
ゾンビを倒して悠々と教室に入ってくる。
ユキノ「ドラちゃん!」
レイさんに続いてご主人が
教室に入ってきた。
ドラ「ご主人!」
私が教卓を下り、
ご主人の元へ走る。
ドラ「ご主人~~!」
私がご主人に抱きついた。
ユキノ「良かった。
無事で本当に良かった」
ご主人が私を優しく抱きとめた。




