第11話 ルナと女の子
暗い表情を浮かべながらローブを着た少女が王都を歩いていた。
「うう、日差しがまぶしい・・・帰りたい」
私の名前はルナ。
今日から魔法学校に通う一年生だ。
(今日から寮生活か・・・大切なお人形たちは寮の部屋に運んだけど・・・)
私は高名な魔法使いの家の出身だった。
そのため、半強制的にこちらの魔法学校に通うことになってしまった。
(私の目的のためにも魔法の勉強ができるのはうれしい・・・でも)
ただ、ひとつ問題があった。
(寮生活になったらミカちゃんに会えなくなる)
ミカというのは私の妹だ。
彼女は私と違って魔法が使えないため別の学校に通うことになってしまった。
(申請を出せば一週間に一度のペースでお家に帰れるけど・・・)
私はミカに会えない一週間を想像する。
「うう、ミカちゃん・・・」
涙が出てきた。
(今日の学校が終わったら親友のベルちゃんに慰めてもらおう)
寮に運んだかわいい人形たちを想像すると少し気分が明るくなった。
(あれ?このにおいは・・・)
おいしそうな焼き芋のにおいがしてきた。
「レイちゃん!目を覚ましたのね!」
「えっ?」
知らない女の子に声をかけられた。
(あれは、貴族クラスの制服・・・)
女の子は私と同じ学校の生徒みたいだ。
女の子はぐんぐん近づいてくる。
もう、キスしそうな勢いである。
「あ、あの・・・」
私が怯えながら言った。
「あら、ごめんなさい」
女の子が謝りながら後ろに下がった。
(びっくりした・・・)
私が胸をなでおろす。
(でも、この子・・・)
私が女の子をじっと見つめる。
「・・・?」
女の子が不思議そうな顔をする。
「す、すごくかわいい・・・」
私と同じくらいの低い身長。
私と同じその体に不釣り合いなほどの大きなお胸。
けれど、その顔は私と違ってとてもかわいらしかった。
(まるで、お人形さんみたい・・・)
私の顔が自然とにやける。
「こ、こんなにかわいい子が私に話しかけて・・・イヒヒ」
この子と同じ学校に通えるなら寮生活でも悪くないと思いました・・・まる。
(ふふ、待っているんだ・・・私のバラ色の学園生活・・・ウヒヒ)
私が笑う。
暗かったはずの明日が目の前の女の子に照らされた。
「ごめんなさい。人違いだったわ」
「なぬっ!?」
女の子が私の元から去っていこうとする。
「ま、待って・・・」
私は思わず去っていく女の子の腕をつかんだ。




