第3話 カイトのトラウマ
カイト「やめろ! レイ!
殺しちゃ駄目だ!」
俺が慌ててレイを止める。
レイ「このままじゃ、
僕たちもゾンビの仲間入りだぞ!
そんなこと言っている場合か!」
レイが正論を言う。
それでも、俺は……
カイト「駄目なものは駄目だ!
まだ、治せるかもしれないだろ!」
俺は譲らなかった。
俺はレイに人を殺して欲しくなかった。
アリス「ふ、二人とも落ち着いて……
ゾンビが……」
アリスが喧嘩する俺たちを
なだめようとする。
ゾンビたち「ぐおおおお」
そんな俺たちにゾンビが容赦なく迫る。
レイ「ちっ、時間がない……
ここは妥協してやる!」
レイちゃが怒りをあらわに
しながらも剣を鞘に納める。
そして、鞘のついた剣を握りしめ……
レイ「……!」
ちからいっぱい振りぬいた。
ゾンビたち「ぐおおおお!?」
突風が吹き、ゾンビたちを吹き飛ばした。
『バタバタ』
壁にたたきつけられたゾンビたちは、
そのまま動かなくなった。
カイト「い、生きているんだよな?」
俺がレイに聞いた。
レイ「ああ、手加減したからね」
レイが怒り交じりに答える。
アリス「と、とりあえず、ここを離れ……」
『ガタン』
物音がした。
近くにあった掃除用具入れが開いたのだ。
そして……
ゾンビ「ぐおおおお」
ゾンビが飛び出してきて……アリスに襲い掛かった。
アリス「えっ」
突然のことにアリスも俺も
動くことができなかった。
……。
…………。
アリスが襲われた瞬間。
俺のトラウマがフラッシュバックした。
そう……十年前の……
レイが瓦礫の下敷きになるのを
見ていることしかできなかった……
あの日の記憶が……




