第4話 歪な剣術
『ピカッ』
地面が光った。
魔物A『……!』
ロイドを囲んだ魔物たちがその光に気付いたとき
全ては手遅れだった。
魔法使い『爆ぜろ……!』
『ドゴーンッ』
激しい爆発とともに、煙が辺りを包む。
……ロイドは囮だった。
彼の周りにいた魔物たちは
魔法使いの魔法によって一掃された。
カイト「ロイド……!」
俺が映像を見て、叫ぶ。
爆発の中心地にいたロイドは……どうなった?
俺を含む一般クラスの生徒たちが固唾を呑んで
映像の続きを見守る。
……煙が晴れた。
ロイド『……』
そこには無傷のロイドがいた。
カイト「……良かった」
俺が安堵する。
まあ、よくよく考えたらロイドごと
爆破するわけないよなー。
レイ「違うよ。カイト」
カイト「えっ」
いつの間にかレイが俺の右隣……
ロイドの席に座っていた。
レイ「魔法使いが彼に当たらないように
爆発を調整したんじゃない。
彼があの剣で爆発を受け流してみせたんだ」
カイト「嘘だろ!?」
俺が驚きの声をあげる。
とてもじゃないが信じられなかった。
レイ「僕も初めて見たよ。
あんな剣術の存在は聞いたこともないし、
彼のオリジナルじゃないかな?」
カイト「オリジナルの剣術って……」
もしかして、ロイドって……すごい奴なのか?
レイ「……本当に歪な剣術だ」
カイト「歪……?」
レイが気になることを言った。
レイ「映像の彼……え~と……」
レイが言葉に詰まる。
レイはロイドの名前を知らないようだ。
カイト「ロイドだ」
俺が彼の名前を教える。
レイ「ロイドのあの剣術は……
敵を倒すわけでもなければ、
誰かを守るためものでもない。
敵の攻撃をかわすだけの……
『自身が生き残る』ための剣術だ」
生き残るための……剣術?
カイト「つまり……ロイドは死にたくないって
ことか?」
それは、別におかしいことではない。
死にたい人間なんているはずないんだから……
レイ「それなら、戦場に出なければいい。
なのに、彼は囮役を買って出て自身の命を
危険に晒している。
剣術と行動が合っていない」
レイが映像のロイドをじっと見つめる。
レイ「まるで……『戦場に立ち続ける』こと自体が
目的みたいだ」




