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狂信者と魔法実技1
しかも加えて今日は魔法実技の授業がある。
そして開校以来、魔法実技の最初の授業は決まって戦わされる。別名クラス最強決定戦。
何を言おうとここは魔法の学校、大前提として知識が必要だが、それを実践する力も求められる。
幾ら知識があろうと実際に使って、活用できなければ意味はない。
そして、今回の授業の意味というのは互いの実力を把握し、それに向けて対策を練る、という戦いにおける分析をさせる為の教育とされている......一部噂では調子に乗りすぎた生徒の鼻を折る為にあるとか、ないとか。
魔法実技の授業では数年に一度のペースで、ごくたまに死人がでるそうだ。
その殆どは生徒自身の勝手な行動によって引き起こされた事故であるというよりはそう処理される。
なぜならその殆どは、授業を聞かず魔方陣を間違ったり、大迷宮で教師の言うことをまともに聞かず、ほっつき歩いてトラップに引っ掛かったり、問題児である場合が多いからだ。
もちろん、その生徒に非がなければ遺族には授業日数を引いた残金と、慰霊金が支払われるが、それでも学校が出せる金額には限りがある。




