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狂信者と5限目2
教える側も生半可な精神ではやっていけないだからこそ、生徒に厳しく当たるらしい(バルトール談)。
それにしたって、10分前行動はちとやりすぎではないかと思うが。
だが、やれと言われた事はやらねばならない。
殆どがノートを取る必要のない知識的事項で全く飽き飽きする。
忠孝仁義も今更に勿体らしく云うけれど、催眠術には違いないだったか。パブリック讃歌の旧陸軍大学校の替え歌が思い浮かぶ。
確かに思想教育や礼節などは眠くなる。
やろうと意思もなければ、特に何か難しい事でもないので必然的に手持ちぶさたになり、緊張感が溶ける、そこに昼食の後の睡魔が襲ってくる。
居眠りしそうになったがなんとか大丈夫だった。
ちなみに居眠りした生徒はもれなく硬い棒きれで叩かれるか大声で起こされるかの二択になる。これは身分関係なくである。
それができるのも、学校が良い意味でも悪い意味でも治外法権であるからだろう。
そんな訳だからあのような醜態を晒せるのだろうか。丁度いい″位置″を定めなければならない。
難しい問題だ。




