狂信者と昼休み2
「ごきげんよう。パーティーではお世話になりましたわね」
「いえいえ、それで例の件なのですが皇女殿下は是非と」
「まあ!うれしいわ。では早速日にちを......月末の30日などはどうでしょう。比較的紅茶部の部屋に溜まる人も少ないので人払いも最低限で済みますわ」
月末には入学して最初の筆記試験が控えているため、真面目にする奴は寮で勉強する者が多い。
「分かりました。ではそのように伝えます。ああ、それとアンナさん。先ほどはあのような対応をしてしまい誠に申し訳ありませんでした。その点については深く謝罪いたします」
俺は頭を九十度に下げる。
「......」
アンナといわれた少女はそれを無視する。
嫌味とも捉えられているのだろうか。まあ相手にとっては恥をかかされた上、一方的に謝ったとなれば居場所がない。
当たり前の事だ。
悪くなくても悪いような雰囲気が出てしまう。
俺としてはこれ以上、立場を悪くしたくない為の策なのだがそれが相手を傷をつける結果となってしまった。
「では」
「ではごきげんよう」
さて、少し時間を食ってしまったが食堂へ行こう。




