狂信者と三限目4
それはともかく、授業は初級魔法の復習を十分程度で済まして、中級魔法について話に移っている。主に魔方陣の効率化やそのメリットやデメリットについての話で、一般的な魔道士ならば中級魔法をメインに据えてその合間で上級魔法を撃ち、前進する、魔道師団でもそれが主流になっている。
なので主に中級魔法を使った戦術や、身のこなし、それと上級、戦術級、戦略級魔法について知識として学ぶ事が6年間のカリキュラムに組み込まれている。
流石に上級魔法は一回か二回撃つ事はあっても戦術級や戦略級については本来、小規模であれば数人、大規模なモノであれば数百人もの魔道士が集まって、地面に魔方陣をあらかじめ書き込んでそこに全員が均一に魔力を注ぎ込み、長い詠唱をすることでやっと効果を発揮する。
正直、バルトールぐらいの魔道士であっても規格外であり、ナガサワに至っては文字通りの″魔王″とも言える。人類史上最高峰ではないだろうか。
そんな規格外は無しにしても上級魔法ですら俺には関係ない話なのでどうでもいいことではあるが。
授業の内容も既に実行しているか、それもあまり関係のない話なので、適当に聞き流して授業を終える。




