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国粋主義の狂信者  作者: AAKK
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狂信者とパーティー3

 「気をつけて行ってきなさい」

 「はい」

 そうして伯爵のもとから去る。それにしても、パーティーが出来る程、寮の部屋が大きいとは思えないが......取り敢えず行ってみるか。

 そして銃を部屋に置いてナガサワの部屋に向かう。

 そしてドアを三回ノックする。

 「こんばんは」

 「じゃあ行こう」

 俺は首をかしげる。

 「あぁ、そういや説明してなかった......えーっと、空間魔法で大きな場所を造った」

 「はい??????」

 いや、何してんの。物理法則とか時間の流れとか空間の歪みとか。

 「大変だったよ」

 「大変だったじゃないと思うが。どうやって造ったんだ」

 「いやぁスキルインベントリを解析して、活用したらできちゃったぜ☆」

 「できちゃったぜ☆、じゃない!」

 コイツはアホなのか、賢いのか分からない。

 間違いなく()()()()だろう、技術はあるが、それの希少性に気がつかない。

 自分のチート(【不正】)の本質的な便利さが理解できていない。解析したってそうはならんやろ。

 実際にはなっとるやろがい。という状態だが、このようなノリと勢いでこの国に革命とか起こさないで欲しい。それこそ只でさえ、大きな魔物を狩って、環境破壊をしかけているのに、それ以上の事をするとどうなるか......考えるだけでも頭が痛い。

 「どうしたんだい、頭を抱えて。体調でも悪いのか?」

 「いや、目の前の人間が本当に人間なのか、人外染みた事をしているから困惑しているんだ」

 「そんなに凄いのか?!」

 「他の参加者は何か言わなかったのか?」

 「確かに言われたけど......そこまで言われたのは初めてだ」

 「そうか......取り敢えず何か入ろう」

 「随分話してしまった。そうだな、ようこそユートピア(理想郷)へ」

 「ユートピア?」ディストピアの間違いではないかと思う俺を置いてけぼりにして、ナガサワは話を進める。

 「この場でいつか皆が平等に接する事が出来るようにという願いを込めた名前で、俺の元いた場所の言葉で理想郷っていう意味があるんだ」

 安直なネーミングセンス、理想郷。確かに俺の魔道書も『平家物語』だが、それは真っ白な魔道書があの時に、いきなり変化したからで断じて俺のネーミングセンスどうこうの話ではない。

 中にはたくさんの食べ物が置かれている机と、多いとは言えないけれども数十の人がいた。

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