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狂信者と買い物2
そして次の日、残った卵を目玉焼きにして食べてから流石にそれだけでは足らないと思ったので小銀貨2枚大青銅貨1枚を持って買い物にに行く。
「おじさん、パンを一つちょうだい」
「はいよ、大青銅貨1枚だ」
「はい」といって大青銅貨1枚を渡す。
「お前さん、例の庶民派貴族か」
「庶民派、貴族派のどちらでもありませんよ」
「そうなのか」
「ただ食費を抑えたいだけです」
「失礼なのは分かってるが貧乏なのか」
「いえ、申し遅れましたネルラント・フォン・カンベル。カンベル伯爵家の跡継ぎです」
「へー、もしかしてカンベルて軍務卿の所のカンベルか?」
「はい、父上です」
「それじゃ何で」
「慎ましく生きるのがモットーですので、無駄遣いは出来ません」
「そうか、立派だねぇ」
「いえ、そんなことはありません」
「謙遜しなさんな。まあ困ったときは相談しなよ」
「分かりました。困ったときは相談させてもらいます」
「ああ、頑張れよ」
「はい」といって微笑む。




