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国粋主義の狂信者  作者: AAKK
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狂信者と帝国の派閥

 帝国には他にも派閥がある。

 貴族階級の廃止、皇家を廃止し、国民は政府の下に平等であるという事を掲げるコミュニズム派。

 階級は現状維持とするものの、一般市民の政治参加を望むデモクラシズム派。

 そして王権神授説を唱え、教皇より与えられたものであるから教皇に返還すべきだという、デウス教王権神授説派。

 いづれの派閥も女帝派、前皇帝派には遠く及ばないものの、一定数の人は所属しており、その数も無視できない程にはいる。その為、他派閥同士が手を組んで自派閥を潰さなように時には足の引っ張りあいをして時には結託してを繰り返している。


 そのお陰で政治の中心の帝都の治安は悪化の一途を辿っている。派閥を名乗っているものの実際はテロリスト同然だ。唯一、デウス教は教会より保護されているがそれでも水面下では帝国軍が定期的に″間引き″している。

 そして、俺は今その中でも一番大きいコミュニズム派の地下決起集会施設にいる。

「帝国軍だ、大人しく降伏しろ、そうすれば罪は軽くなるぞ」

「帝国の狗が!」

「言いたい事はそれだけか......作業開始」

 その合図と共に《突撃型》の魔法一斉射撃でその場にいた人々を鮮血に染める。

 帝政全盛期の中で共産主義を唱えれば必然的に弾圧される。それに加えて、彼らは暴力革命でそれを変えようとしている。暴力革命で起こした共産主義の革命政府がどうなったのかはソ連を見れば明らかだ。

 急に任務が入った。帝都で巨大な反乱を起こそうとしていると言う話が舞い込んだ為、帝立ヴィタメールに行く前日に休養ローテーションで帝都にいる《突撃型》を纏めて、泳がせていた地下施設を潰している。

『《突撃型識別番号D9》より《大隊長》敵の拠点βクリア、敵は全員殺害、持って帰れる資料は全て持って帰還する』

『《大隊長》より《突撃型D9》了解』

因みに作中の作業開始という合図ですが、これはルワンダ大虐殺の時にツチ族が使用していた言葉でもあります。その時に使われた意味を考えるとネルラントがどう意味でそれを発言したのかが分かります。

一応保身のために言うと、大虐殺は非生産的で最低の行為だとは思いますがね。

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