狂信者と魔物襲撃8
「魔法、射撃用意!!」
もちろん使うのは初級魔法の《ファイアーボール》。
「撃て!!!」
他は中級、上級魔法を撃つ中、一人だけ初級魔法を撃っているのは自らの無力さを感じる。
放たれたそれらは光をばら蒔いたように着弾していく。
今のところ、修復した投石機や、偶然この街に来ていた魔道士、帝立ヴィタメールの生徒達が主力となって退けているが、このままだとかなりヤバい。
このままの調子だと、明日の明朝までに救援が来なければ城壁の防衛ラインが崩壊し、魔物共の侵入を許してしまう。
ナガサワが戦術魔法を撃ち、かなりの数を殲滅しているがそれもいつまで保つか分からない。
魔力が乱れて、探知が使えないが、目算でも一万以上はあるんじゃなかろうか。
刻一刻とタイムリミットが迫ってくる。
次第に矢もそこそこの数が纏まって飛んでくる。
補給に回っていた生徒は矢を防ぐ為に《シールド》を張り、
落ち着きを取り戻した一般市民が衛兵によって、補給人員へと割り当てられる。
街中のあらゆる医療品と、食料を集積し、随時配給という方式を取っている。
壁の上では補給を求める怒号が飛び交い、魔法の着弾による割れんばかりの衝撃が聴こえる。
内を見てみれば負傷者の治癒、死んだ者の記録。そして、遂には負傷者に対するタグ付け、つまり軽傷者を治癒して戦線復帰させるという、限界の方法まで使って魔物を退けようとしている。




