狂信者と魔物襲撃5
そうして肩で息をしながら門へ着くとそこには口論になっているバルトールと先ほどの衛兵が居た。
「だーかーらー、見たんだよ!急いでこの門を締めてくれ!」
「それなら証拠を見せてくれ。第一この近くじゃ魔物すら、ほとんど見ねぇぞ。あんまりこういう冗談で大人をからかうんじゃねぇって、恐いもん見たんなら俺が慰めてやっからよ」
「本当なんだって!!」
少し息を整えてそれに近づく。
「門兵さん。これを見てもそんなことを言えますか」とグリフォンの頭を差し出す。
「っ!これは......グリ...フォン?」
「正確にはその頭の一部です。衛兵隊ならばこれが意味するモノを知っている筈ですが」
「しかし、それだけなら単体でいるだけの可能性もある......」
確かにそうだ。
ここらならそうでもおかしくはないと思われても仕方ない。決定打に欠けるが、こちらとしても他人の目があるところで何度も切れる交渉のカードは多くない。
「......ではせめて、門はいつでも締める事ができるように、そして兵器類はいつでも使えるように、お願いします」と深く頭を下げる。
これが使える手札の中で、最大限のモノ。




