狂信者と魔物襲撃1
「それともう一つ答えてくれ。ここは元からこんな淀んだ空気なのか?」魔力の密度が濃いのは分からないだろうが、淀んだ空気というのは分かり易い例えである。魔力の密度が濃くなれば独特の、息の詰まるような空気になることがある。
「もう、なんなんだよ」
「お願いだ!我が儘なら後で聞く!」
「前に来たときはこんなに静かじゃなかったし、こんな空気じゃなかったけれど......確かに今日は何か息の詰まるようなそんな感じがする。首を絞められるような感覚に近い何かがあるような気がするね」
「なら......今すぐここを離れた方がいい」と言いながら即応弾を込めて銃を構え、セーフティーを外す。
「GYAaaaaaaaaaaaaa」
その鳴き声が聞こえたとほぼ同時にグリフォンがこちらへ向かってくる。マズイ。奴の探知に引っ掛かった。
「街まで走れ!」
グリフォンは飛行能力を持ち、爪や魔法で攻撃する、そしてその鳴き声は魔物を呼ぶ。
できれば相手にしたくない魔物だ。そしてそれは大抵の場合、大群の偵察係である。
それ乃ち、魔物による大規模な襲撃の前触れ。それには大抵の場合、全体を取り纏める魔物がいる。そして、それを頭という。
それを叩くと一気に大群は瓦解するのだが、そこまで簡単なモノでもない。




