狂信者と訓練1
そして放課後、バルトールも加えて修練場へ向かう。
「準備はいいか?」と目配りをする。
「ええ、もちろんよ!」
「ああ、万端だぜ!」
「ルールはクラス最強決定戦と同じ。両者距離をとって!」
修練場に緊張がはしる。
「始め!」
「砂神よ、契約に従い敵を殲滅せよ!結k」バイエルンが結界を発動しかけた矢先にサディーニャが無詠唱で《サンダーボルト》を放つ。中級魔法の無詠唱。
一瞬の事であった。コンマ0.1秒すら遅いと言える間に《ライトニング》よりも数段速く、威力のある《サンダーボルト》が音すら置き去りにして駆け抜けていく、もちろん当たればタダでは済まない。雷魔法の性質上、光に近い速度が出ているので撃墜するにしてもその撃墜のための魔法を撃とうとしている間に直撃してしまう。
俺の時は初級魔法の《ライトニング》の詠唱省略だった。
だから、この場でバイエルンと俺は無詠唱での《サンダーボルト》が飛んで来るとは思わなかっのだ。
慌ててバイエルンは《サンダーボルト》を避けようと詠唱を中断し、回避行動に移る。だが、目が慣れていないと避けれない。
手練れであっても雷魔法を避けるというのは困難で、コツとしては相手の手を見て、そこから瞬時に弾道を見抜いて回避するという事らしい、それでも当たるときは当たるということだそうだ。
そしてバイエルンの左手に直撃する。幸いなことに、サディーニャの照準が甘かったのか、致命傷を喰らわず済んだがこれで左手は使い物にならない。
そこから間髪入れずに繰り出されるサディーニャの攻撃に対しては防戦一方。
一回きりの奇襲。あの時にあれを見ていなかったならばサディーニャのそれは通じなかった。
結界を発動できなかったバイエルンは矢継ぎ早に次々と繰り出されるサディーニャの魔法に押されていく。
そもそもの話、相性からしても土魔法を使うバイエルンの方が、電気を通さないような空間を作れる魔法をかなり簡単に無詠唱で使える筈なのだが、速攻性の苦手としているのか、未だに反撃できずにいる。
サディーニャとしては結界を張られては勝負も何もあったもんじゃないので自分の得意分野のスピード勝負に持ち込まなければいけなかった。
言うのは簡単だがいざやるとなると難しい。
クラス最強決定戦ですら見せなかった中級魔法の無詠唱で相手の意表を突き、そこから反撃の隙も与えず、その膨大な魔力量だからこそ使える戦闘スタイルというのを発揮し、立て続けに攻撃している。
そしてスピード勝負へ持ち込んだ。サディーニャの才覚というのはプロ顔負けである。
一流の勝負師に負けず劣らずの勘は遺憾なく発揮され、相手を封殺する。
そして勝ったのは────
関係ないですが、共通テストの1A2Bなんだったんですかアレ。問題制作マジで難易度ミスってるやろあんなん。文系にあんなの解けるわけねーじゃん。




