狂信者と介護
「買い物はどうしようか......」
「そういや忘れていたね。取り敢えずは君の体調が完全に回復してからでいいよ。無理強いする訳にもいかないしね」
「恩に着る。ありがとう」
という事で買い物はひとまず延期という形に収まった。
「もう晩ご飯だね。ちょっと準備するから待っていて」
「分かった」
結局、今日一日バルトールの世話になってしまった。このお礼はまた買い物の時にでもしようか。
「はい、どうぞ」
「ありがとう。今日一日すまなかった」
「ん?別にいいよ。僕の意思でやったんだし」
「だが、そういう訳にもいかない。今度、買い物に行くときにお礼をさせてくれ」
「分かった。楽しみにしてるよ」
会話に花を咲かせ、時間はあっという間に過ぎてゆく。
「もう夜だね」窓の外を覗くともう真っ暗だ。
「そろそろ帰るのか。部屋まで送っていこう」
「いいよ。病み上がりの人を動かす訳にもいかないしね」
「改めて今日は本当にありがとう」
「困ったときはお互い様だよ。じゃあね、おやすみ」
「ああ、おやすみ」
キィーという音がなり、扉が閉じられる。
荷物の中身が変わっていないかを確認した後で、眠りにつく。




