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狂信者と事後2
「それで?何かするんだろ」
「あぁそうだった、そうだった。君との会話に夢中で忘れかけていたよ。君はチェスを知っているかい?」
「チェス?」俺が知っている物とはちがうかもしれないので聞き返す。
「将棋みたいなゲームでね、一番の違いは駒が、白黒に分かれていて、相手から取った駒は使えない。そしてね、────」
どうやら俺の知っている二人零和有限確定完全情報ゲーム。つまり地球と同じチェスだ。
俺は将棋を熱心にしていたが、チェスというのは全くしたことがない。
駒の動きと有名な戦術を若干ながらに知っている程度である。
「───ってちゃんと聞いてる?」
「ああ。聞いてる。早速やってみよう」
「聞いてないよね。まあいいよ。将棋では負けたけどチェスではコテンパンにするから」
「楽しみだ」
そうして盤上に駒を並べ始める。
最初のうちは文字通りのぼろ負けだったが、段々と適応していって、次第にいい勝負を展開するようになっていく。




