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狂信者と魔法実技16
紆余曲折あったが、決勝だ。
相手は、ハローネ皇女殿下。ちらりと試合を見たが、かなりの腕前だ。氷魔法を使って相手の手足を拘束する、ただそれだけ。だが強いのだ。相手は必ず捕まるし、その魔法からは逃げられない、空気中の全ての魔力は皇女殿下のモノだ。
本来、空気中にも魔力は散らばっているが、その量は微量で使えないし、何よりも人が使う魔力と空気中の魔力では″波″が違う、言うなればラジオの周波数のようなモノだ。
活用しようと思えば、魔力の流れを見分けて放たれた魔法を感知するぐらいが常人には関の山だ。殆どの人は自分の魔力を消費して魔法を発動させる。
だが、皇女殿下は自分の魔力に加えてその空気中の微量な魔力も使って魔法を発動させる。
これは推測だが、空気中の魔力の波と自分の保有している魔力の波がほぼ同じなのだ。
そういった人々は″同調者″とも言われる。




