とある軍人の独白
初投稿です。なにぶん至らない点があるとは思いますがよろしくお願いします
昔から何かに依存しやすい性質だった。
それ故、″それ″に頼りきってしまう。
そういった者にとってはイデオロギーや知識、特別な環境下で築かれた縁はその対象になりやすく、時代の、流れの主義主張、姉弟の間柄に依存するのも必然的であった。
だから、狂信者は依存しやすいが故にそれを喪うことの恐さを知っている。
だから、狂信者は人の生は儚く脆く徒らであることを知っている。
だから、狂信者は自分の行いで唯一の理解者を殺めることになってしまったという事実を体験している。
だから、狂信者は自分がむざむざと生き残ってしまったという事実を体験し続けている。
だから、狂信者は美しく生きる人は薄命で意地汚く賤しく生きる人は長寿であるというものを信じている。
だから、狂信者はこんな無様にただ陣取りゲームの盤上の駒で在ることしか出来ない俺自身が大嫌いだ。
そして狂信者は今日も暫定国境線へ赴く。自らが意地汚く賤しく生き残る為に。
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