俺達は写りたくて写真に写ってるんじゃないの!
「お前、何してたんだよ、生きてた時。」
「え?まぁ、銀行員ってやつだよ。お前は何してたんだよ?」
「良い職就いてたんだな、お前。俺は自由気ままにこの世を放浪してた1匹狼してたんだよ。」
「こりゃ、大層なご身分だったんだな。」
「うるせぇ、バカにしてんだろ。」
「別に。えぇっと、そこの、、、そこの貴方は?」
「…。」
(おい、この人明らかに時代から遅れ過ぎでしょ。)
(俺、あんな感じで頭に矢が刺さってるとか無理な人だから。あんたどうにかして。)
(そうやって何事から逃げてるからニートだったんだよ。)
「拙者はな…。」
「「ひぃ!!」」
「あと少しで、あと少しで敵軍の武将の首を取れたんだ。」
「「…。」」
「刀を振り上げた所でブスッ!って聞こえたんだよ。ブスッ!って!気付いたら死んでたんだよ。」
「「…。」」
(あの銀行員さん。)
(なんだニート。)
(拙者、この人の話についていけないでござるよ。)
(俺もだニート。)
(ニートって言うのやめて。俺は1匹狼!この世界は俺の事を…)
(うるさいニート。)
(はい。)
「無念だ…。」
「「…。」」
(なんか可愛そうじゃね。)
(…、そうだな。)
「おい、お前ら。」
「「はい!!」」
「俺は決めた、黄泉の国へ行く。」
「「はぁ…。」」
カシャ!(シャッター音)
「…。あれは拙者の御先祖様がおっしゃっていた、黄泉の国へ誘ってくれると言う伝説の…。」
(…、おい、このおっさんなんか俺と似たような事言ってるんだけど。)
(そうだな、勘違いしているようだ。)
「あのぉ、お侍さん?あれはケータイって言って、昔で言う…、なんて言えばいいの?」
「俺は知らん。」
「あぁ、時期そこに行くからな。」
(おい、嫌な予感するんだけど。あの頭に矢が刺さったまんま行っちゃったら、絶対騒ぎになる気がするんだけど。)
(同感だ、止めないと。)
「お侍さん、辞めて他の方法一緒に探しましょう。」
「やかましい!拙者は行くんだ!」
シャキーン!
「「ひぃ!!」」
(死ぬかと思った…。)
(もう死んでるけどね…。)
(俺はもう知らなーい。)
(ニート!また逃げるのか!?)
(またって何だよ。人聞き悪い。コンビニだよ、コンビニ。行くだろ?)
(……、行く。)
ザッ、ザッ、ザッ。
「おぉ、神や。拙者を黄泉の国へ誘いたまえ〜。」
カシャ!!!
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「やべぇ、めちゃくちゃ盛れてるんですけどぉ。」
「ねぇ、このアプリすごいでしょ?」
「やばいわぁ。ん?なんかここ変じゃない?」
「何?」
…。
「「ギャーーーーーー!!」」
ってな感じだと思うと、ちょっと楽しくなりませんか?