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旅人のメモ帳

もっとよこせ

作者: 狐囃子 星治

 N氏は幼い時からの夢である怪獣のペットをついに手に入れた。

 どのような生き物かと問われれば、怪獣としか言いようのない姿で、強いて言えばワニのように硬い皮に覆われていた。

 「もっとよこせ」

 怪獣は人の言葉を話せた。


 そして困ったことにとても食いしん坊だった。


 「もう無いよ」

 「もっとよこせ」

 「だから、もう餌は無いんだ」

 「なんだと、なら代わりにお前を食べてやる」

 「ひっ、わかった。すぐに用意するから食べないでくれ」

 自分より大きくなった怪獣にN氏はほとほと困り果てていた。

 困りに困った挙句、怪獣引き取り業者に渡す決心をした。

 怪獣引き取り業者はニコニコと笑って、怪獣の世話ができる新しい飼い主を探してくれると約束した。

 「お値段の方は、心遣いで」

 「ありがとうございます」

 怪獣のご飯ですっからかんのN氏は小銭をあるだけ出した。


 それを見た業者の顔はみるみる赤く、目は縦は縦になった。

 「ふざけるな、もっとよこせ」

______________________________________

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