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しぐれぐむ  作者: kazuha
クリスマスの微笑み
48/200

48、




 早起きする必要ないのに、早起きしちゃう日ってあるよね。





 うん。



 クリスマス。

 世にリア充のリア充によるリア充のための日。



 本当はイエス・キリストの聖誕祭なのだけど。


 ちょっと日本人って取り方違うよねうん。





 って、思うのはリア充じゃないからなのだろうか。


 学校があった時の時間より早い。


 午前5時半。


 携帯はその時間を示していた。


 今日は一段と冷えていた。


 雪でも降りそうだ。




 っと言っておけば小説では降らせてくれるのが鉄板だし、所謂フラグだし、取りあえず立てておいた。




 うん。


 昨日見た時の予報は快晴が3日くらい続いてた気がしたけど。




 取りあえず布団にこもったまま、うっすらと開いているカーテンの隙間を覗いてみる。



 光さえまだ到達しない時間。


 一刻の闇が静寂を助長している。


 月なんてとっくに落ちた。


 星はその姿がなかったかのように、空から存在を消していた。




 まだ恐怖はある。

 今日だって、あの危険はある。


 だけど、行かないわけには行かなかった。


 いや、そんな義務感よりも、行きたい。





 携帯を開いた。


 日付が変わった時間にセラ君からメールが入っていた。


 中身はメリークリスマス、と先ずデコられた感じであり、そのあとに絶対に来てね的な文章が書かれていた。



 にしても、セラ君のメール技術が果てしない。


 いや、いちいちカワイイ。



 こんな時間だし、送り返さなかった。



 携帯でネットを開く。


 どんなケーキを作ろうか。

 そう思ってレシピとか、お店で売られているやつとかを漁ってみた。



 しかし、私の技術では確定的に無理であろうし、スポンジにレモン埋めるとかもうできないしうん。



 しょうがない。

 アイディアで勝負だ。

 愛で勝負だ。



 誰に向けんだよその愛。

 独りで勝手にため息を吐いた。




 でも、想像は出来上がっていた。

 奇抜ではないし、お店に並べたら売れ残るかも知れないけど、私はこんな感じのを作る。





 うん。頑張らねば。




 いつの間にか太陽がおはようございますと言ってきそうなくらい明るくなっていた。


 私は布団から出て部屋着に着替えた。

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