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しぐれぐむ  作者: kazuha
しぐれぐむ
186/200

186、




 美晴から連絡が来なくなって2週間が経った。


 この2週間、心配で何度メールを送ろうか悩んだ。


 彼がまだ悩んでいたのなら、連絡しづらいなら、私から連絡するのが普通だから。


 だけどまた、私が発端で美晴を傷つけるようなことがあれば今度は私の方が病みそうだ。



 あんなにも近かったのに……。



 少し離れるだけでお互いダメになっていく。



 今頑張っている美晴に応援はしているけど、こんな状態で側にいてあげられないのが一番辛かった。



 無力感。



 ただ携帯を握りながらベットの上に寝っ転がり天井を眺めていた。




 最近テレビでは新曲のおかげで出るようになったサチレも、その美晴の痩せ細っている姿は私じゃなくても心配するほどらしく、たまに司会者にもつっこまれている。



 新曲はどうやらドラマの主題歌になるらしく、むしろそれ狙いで作ったのではないかとネットでは話題になっていた。


 そのドラマも恋愛ものなので、私は絶対に見る。


 そういえば最近ドラマをあまり見ていない。


 音楽番組がやっていたらそっち優先で見てしまっているからだろう。


 何をやっているのか知らない。


 まぁ別にそれで死ぬわけではないのだから関係ないだろう。








 っと、色々と意識を他にやったが、やはり気が晴れることはなかった。


 とりあえず、星空くんに今の状況でも聞いてみよう。



 メールを送る。


 美晴の内容と共に新曲の感想をだ。




 しかし、最近忙しい星空くんの返事を待つと2日かかりそうなのでとりあえず寝ることにした。


 そろそろ日にちをまたいでしまうし、賢明な判断であろう。



 おやすみなさぁい……。




 目をつむった刹那、携帯がバイブルした。


 あまりに急なので嫌悪感が襲った。



 メールらしく2バイブルで止まった。


 こんな夜中に誰だ。


 自分も送ったことは棚に上げて文句を垂れてみた。




 携帯を開いて内容を確認した。



 星空くんからだった。


ーーーー美晴のことなら大丈夫だよ。




 よかった。



 ただ、それだけで、そうかで終わるのに、なぜ感情が熱くなるのか。



 あぁ、もう会いたい。



 会いたい。



 会いたい……。

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