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温かい手を掴んで 第3話

「お前ってほんとに面白いなぁ」

「そ─か?おおきに!!」

「ちょっとっ、晃っ、な、何してるのよっ!!」

走りすぎて息がきれる。

「お─!!玲奈!!遅かったやん、何してたん?」

晃が首を傾げる。

可愛いけども!!

「あんたが早すぎるんでしょ!!」

「あ、城宮さんだ」

「え?あぁどうも」

誰?この人。かなりの間見つめられる。

「……?何か?」

「えっ!?あっいや別に何も!!」

アハハと笑って誤魔化される。

「?」

その男子は晃のほうを向いて肩に腕を回すとクルッと私に背を向けた。他の男子も輪になるように集まっている。

「おいっ藤堂っ!!お前城宮さんとどういう関係なんだよ!!彼女下の名前で呼んでんじゃん!!」

「え?友達!!今朝会うててん」

「友達!?いいなぁ─!!俺も城宮さんと友達になりてっす!!というかそれ以上に!!」

何か話してる。何話してるんだろう。

「……なればええやん。なんでならへんの?」

「いやっ恐れおおすぎる!!あの可愛さとか可愛いのにク─ルなところとか犯罪級じゃね!?それで笑顔とかマジ堪らんです!!」

「なんやお前~玲奈のこと好きなんか!!」

「俺の他にもいっぱいいるぜ~?彼女になってほしい!!って言ってる奴なんかさぁ!!お礼とかキッチリ言ってくれるから人気あるんだよ~」

「ふ─んそうなんや~」

「あっお前城宮さんには内緒だからな!!」

「え~どないしよ!!」

「おい!!」

「私がどうかした?」

「いやっ何も!!」

弾かれたように振り返る。

「?」

「……」

晃がジイッと私を見つめる。

「なっ何?」

「玲奈って カワエエんやなぁ」

「えっ 」

顔が熱くなったのがわかる。

「なっなっ何っ急にっ」

「いや~」

周りの男子も呆気にとられている。でも私の顔を見るとまた晃の肩に腕を回すと私に背も向けた。

「なっ!?めちゃくちゃ可愛い!!」

「うん、そやね可愛い思うわ」

「だよな~!!」

話している内容は聞こえないが私はそれどころじゃなかった。

こんの天然タラシめ!!

「晃、早く行かないと休み時間なくなるわよ」

「はっ!!せやった!!じゃあ!!」

また風のごとく走っていってしまった。

「あっ こらっ!!」

「あ、城宮さんバイバイ!!」

「え、あ、うん」

手を振って別れる。私は知らない。後ろで男子達が嬉しそうにいつまでも手を振っていたことを。

まだまだ続きます!


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