第15話
こんにちわろーです。
いきなりですが一話から編集しなおす事にしました。
物語の大筋はかえず視点とかを変えようと思ってます。
気の向いたときにでも読み返してくれたら嬉しいです
更新も続けていくつもりなので温かい目で見守ってくれたら幸いです。
・・・・編集が終わり次第この前文は消します・・・・・
「う~頭痛い・・・・・・・」
リリは二日酔いで頭痛がする頭を抱えながら、ギルドから王都に向かう、馬車に今乗り込もうとしていた。もちろんサラ、シェリー、キョウイチも一緒だ。
「自業自得だろ・・・・旅立ちの前祝いだとか言って、飲みすぎるリリが悪い。」
「うう・・・・・・・もともとキョウが早めに寝たりするから、ロゼッタの標的があたしになったんじゃん」
昨日の晩何があったのかと言うと、想像しやすいと思うが、いつもの酒場で旅立ち最後になるだろう夕飯を取っていた四人。まずはじめにリリが前祝いにパッとやろうと言いだして、それにいつもの如くロゼッタが参加。リリ達がいつも利用している宿屋兼酒場の女将さんがベレッタさん元冒険者という噂があり、真偽の方は定かではない。で、ロゼッタはその娘であった。リリと仲が良く。もう殺人的に仲が良く、この二人が絡んだら大変な目にあわされていた。おもにキョウイチが、だが・・・・・・。今回はキョウイチはロゼッタが出てきた時点で早々と言い訳を見つくろって退散していたので、その火の子は全てリリに向けられていた。
そして、次の日には絶賛二日酔いのリリが出来上がりというわけだ。
「う~~ロゼッタはなんであんなにお酒強いんだろう?不公平だ~」
ロベッタはお酒にはめっぽう強かった。いくら飲んでも次の日にはケロッとした顔をして宿屋の手伝いをしている。キョウイチは何か特別な事があるのではないのかと、気になり聞いてみた事がある。その時彼女は「気合いよ」と一言。どうやらロゼッタにとっては根性論でどうにかなる問題のようだ
「ロゼッタに最後まで付き合えるリリもすごいと俺は思うよ。」
「そんな//褒められても・・・・」
「まぁ一応褒めてるのかな?」
「・・・・・・なんでちょっと疑問形なの?」
「気にしない気にしない。」
キョウイチ達はいつもどおりの話に華を咲かせながら、馬車に乗り込んでいった。
義勇兵を募った演説はどうやらそれなりの効果を上げたようで、王都に行く馬車が出るギルドには、大変な数の冒険者や、民間人、旅人など、多様な人種が集まっていた。
キョウイチ達はドラン様の知人と言う事で、馬車を乗ろうとして並んでいる長蛇の列に並ばなくていいのが助かった。
今馬車にはドラン、キョウイチ、リリ、シェリー、サラと五人乗っていた。
「どう?キョウイチ君初めての馬車の乗り心地は?」
「揺れて、お尻が痛いです。」
「最初はそうですけど、時期になれます。」
「あれ?シェリーも初めてじゃないの?」
「いえ、私は何回か森の外に抜けだしたりしましたので。何回か馬車には乗った事があります。」
抜けだしていたという言葉を聞いて2人は、今の礼儀正しいシェリーからは想像できない事実に驚いた。
「これから向かう王都ってどんなところなのですか?」
「そうね~。すごくアイクの町よりも何倍も大きくて、活気がある町かしら」
「わたしも王都には行くの初めてなので楽しみですね。」
「そっか~2人とも初めてなんだ。たぶん驚くと思うわよ。」
キョウイチとサラとシェリーの間で楽しそうに会話が繰り広げられていく中、リリはそれを恨めしそうに見て次の瞬間には気持ち悪そうに外を見るという動作を繰り返していた。
リリの視線に気がつかない三人ではないのだが、華麗に無視を決め込んでいた。。
「うう・・・・二日酔いに馬車はきつい」
「リリよ、お主もこりんの~」
「うう・・・・じいちゃんに言われたら何も言えない。・・・・・寝よ」
リリは目をつぶって少しでもいい夢が見れるように願いながら寝始めた。
「リリさん大丈夫なのですかね?」
リリからスヤスヤと寝息が聞こえ始めてから、シェリーが言った。
「大丈夫でしょ。いつもの事だし。この子はほんとに・・・・」
サラが寝ているリリの頭をなでていた。こうして見るとサラとリリの関係が姉妹のように見えたキョウイチは思い切って、前から気になっていた事を質問する事にした。
「サラさんとリリって、どういう関係なんですか?」
「う~ん。そうね・・・・・・・・・・なんて言えばいいかしら・・・」
「姉妹ではないですよね?種族も違うし・・・・」
「そうね・・・・実の姉妹ではないわ・・・・でも一番リリとの関係がふさわしい言葉って、"家族"かしらね?」
「家族?」
「ええ。私はこの子の事を大切に思っている。それはこの子も多分同じで私の事を大切に思ってくれているのよ。そう・・・・・私達は家族血のつながりはないけれど、私はリリの為になら命をかけれるし、それはこの子も同じ事だと思うのよね。」
「・・・・・・・・・なんかそう言うのいいですよね。」
サラの言った言葉は馬車の中を沈黙で満たした。
キョウイチは少しだけうらやましいと思えた、この二人が血のつながりではなく、何かすごく強い絆で結ばれているこの二人がうらやましかった。
「・・・・・・・何言ってるの。私達の家族にはキョウイチ君、シェリーあなた達も入っているのよ。短い付き合いだけど、私はあなた達の為なら命をかけてもいいと思ってるわ。」
サラの真っすぐな言葉だった。
「ありがとうございます。俺もです」
「私もです・・・・・」
キョウイチとシェリーの心からの返答だった。
四人で過ごした時間は短いけれど、いつのまにか信頼し合う"仲間"となっていた。
「「「・・・・・・・・・・・」」」
三人の間に沈黙が支配して、三人の顔がみるみる真っ赤に染まっていった。
今更ながら自分達が言った恥ずかしい言葉を思い返しているのだろう。
「ホッホッホ~。若いとは良い事じゃの~」
三人が俯いている馬車の沈黙の中ドラン様のつぶやきが響きわたった。
バルト王国は比較的豊かな国である。
北はただいま絶賛戦争中のルシード帝国と国境を隣接し、西にはルト教国があり、東には海が広がり、南には大きな山脈が横たわっている。ここ100年は戦争もなく山の幸海の幸がふんだんに取れ、英雄王バルトが敷いている政治も善政で子供は元気に駆け回り、民衆商人たちも冒険者も嬉々として自分たちの仕事にせいを出していた。そんなバルト王国の南にあるのがアイクの町で、モンスターがよく出現する森や山などが多いため、冒険者や山を越えていく商人たちの通行のかなめになっていたので、わりと活気に包まれていた。アイクの町から王都までは馬車で一日の距離である。朝に出れば夕方前には早ければ着く距離である。
いろんな事があった馬車での移動だったが、いつの間にか時間は過ぎ、キョウイチ達を乗せた馬車はもう少しで王都が見えてくるという位置まで来ていた。
「もう少しで見えるはずなんじゃがの~」
「見えるってそんなに大きいのですか?」
「そうじゃの~王都ギルダーツにあるギルダーツ城はバルト王国一高い城として有名なんじゃよ。」
ドラン様が馬車から身を乗り出して先を眺め、キョウイチにそう言った。
「お!あれを見てみろ、見えてきたぞ」
キョウイチはドラン様が指指した先を見てみると、王都までまだ距離があるというのに、この距離から高く聳え立つ城が見えていた。
「すげ・・・・・」
「キョウ!シェリーにも見せてあげたいからそこどいて!」
「うお・・・・・バカ!後ろになら分かるけど前に押すなよ!もうちょっとで落ちるところだったぞ」
「チっ・・・・・はいはい。分かったから、そこどく!」
リリは昼ごろには回復していた。一度寝たらすっきりしたのだろう、女の子三人で話しに華を咲かせていた。女の子の会話に入れる訳もなく、今度はキョウイチが寝るのを決め込む番だった。
キョウイチは舌打ちの理由を問い詰めようとしたがやめ、早々と王都が見える場所をシェリーに譲り馬車の奥に撤退していった。
「王都・・・・・ギルダーツか・・・・」
サラがつぶやいた言葉は誰の耳にも届いていなかった。