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アリスちゃん
だんだんグダグダになってきた。
私の幼馴染のアリスちゃんは小さい頃からずっと一緒だった。
初めてお話をしたのは幼稚園の時、それも私が泣いていた時だった。
なぜ泣いていたのかは忘れてしまったけれど、そんな私をアリスちゃんは泣き止むまで黙って傍にいてくれた。
悪い子じゃないんだけど、不器用が過ぎるというか昔から感情表現が下手過ぎるんですよね、この子は。
「どうしたら上手く伝えられるようになるんでしょうねぇ。」
「何が?」
「何でもないですよ。」
「そんな言い方したら気になるじゃないっ。教えてよぉ。」
「ダメです。自分で気づかなくちゃ。」
「むう。意地悪。」
「それにしてもあいつは何なのよ。ちっとも私に興味ない感じだったわ!せっかく私から話しかけてやったってのに。」
なによあいつ。私になんか興味すらないっての?それにしてももうちょっとくらいまともな返事出来ないのかしら。
「アリスちゃんはもっと素直にならないと。周りも自分も見えなくなっちゃいますよ。」
私も甘いなあ。なんだかんだ言ってヒント出しちゃいましたし。