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看護師を転生転身させてみた。By:神

作者: にゃのです☆

 技術職、看護師。

 特に手術室の看護師は特殊技能と言っても過言ではない。

 さて、そんな手術室看護師が異世界に飛ばされたら!?


 たぶん。 

 こうなる、かも知れない。


 ――


「――という訳で、あなたは剣を極めてください。両手剣、片手剣、刀、ナイフ。どれでもいいですのでよろしくお願いします。あ、拒否権は有りません」


 何でこうなった……。

 手術室に勤務して六年目の今日。なぜか、鎖で体を縛られタイムワープするみたいな渦の前に立たされていた。


「何がいいですか? 希望があればそこは希望に沿いますが、拒否は受け付けません」


 さっきから進むことしか言わないこいつは自称神。

 異世界へ向かわせるための門番とか言っていた。

 はぁ、くいっぱぐれのない職業で趣味に興じていたいだけなのにこんな目にあって……。


「君の技能を他でも試したいって神がいてね。協力もやぶさかではないからこうしてやってあげるんだよ。君には同情するし気の毒にも思っている。けれど、神って残酷でもあるんだ」

「そうかい。生憎だが、剣道とか、チャンバラはやったことなくてな」

「そこは心配しなくてもいいよ。希望に沿って鍛えてもらえるところはある程度決まっているから、でも選択肢以外のモノはできないようになっているけどね」


 はぁ、いやな話だ。

 まるで選択権が無い。

 決める情報も少ない。そして、興味ないものばかり。


「さぁ、もうすぐ時間だから早く決めてね」


 もう一つ加えよう……時間もなかった。


「じゃあ、刀。普通でいい」

「了解だよ。君の希望を聞き届けたからね。刀……太刀とも呼ばれ斬ることに特化した東洋の美しくも残忍な武器。じゃあ、気味にプレゼントする道は太刀による殺人剣の極意だよ。悪しく使うか善となすかは君次第にしておくよ。じゃあ、いってらっしゃい」


 そう言い終わると、渦の中に鎖ごと放り込まれた。

 目も明けられない閃光でどこを通り抜けてきたのかはわからないが、道の真ん中に出た。腰には太刀と小太刀が差してあり、柄を握った感覚は数十年も握って使ってきた間隔で違和感は全くなかった。

 もちろん、刀の扱い方、技もすべて思い出せる。

 今なすべきことも。


「さて、一本剣術師範曾木武明殿のところまであとすこしだな。これなら、夕方ごろには着くだろう」


 剣士としてまだまだだ。一つでも技を盗み高みを目指していこう。


 ――


 看護師、特に手術室では大量の機械を覚え、それぞれに合った手順を片っ端から覚え、なおかつ、台の使い方、機械の渡し方、もらい方のタイミングまですべて技術。

 その技術向上に神経を注ぐ人もまれにいる。

 大半の人はある程度の技術でもよいと考えるかもしれないが、どちらにせよ。真面目で盗み出し、自分のものとしていく力は強いと思われる。

 だから、目的を転換しただけで真面目に打ち破る技術を磨く剣士が簡単にできる、と思ったのだった。


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