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2.僕はスキルを使う(『身体強化スキルをGETして仕事が楽になる』(14日)、『スキル【猫まっしぐら】を獲得(猫系の存在からの好感度が飛躍的に上昇)「もふもふ、肉球~」』(永続))

2019/4/21~2019/4/25 22:00の間に5名の方から感想、イベントを頂きました! ありがとうございます!


僕は教会から帰り、家の前の畑に立っている。

スキルを試し打ちするためだ。


スキルの使い方だけど、頭の中でスキルを念じれば良いらしい。

馬鹿でも分かる簡単仕様だ。



「さっそく使ってみようかな?」



と思ったけど、確か災いも呼び寄せてしまうんだっけか。


だったらここじゃなくて、村から離れた山の中とかで使うべきか。

とりあえず山に入る準備を……眩しッ!?


僕の体が光る。(ズーク君は気づいていないが、特に頭が著しく光っている)

つまり、スキルが発動する。

僕はまだ念じていないはずなのに!


聞いたことがある。

世の中には、念じていなくても自動で発動するスキルがあるという事を。

このスキルもその類か!?



――――――――――――――――――――――――

スキル【感想乞食】を発動。


以下の感想を得ました。

感想ポイントを5獲得しました。


『素晴らしいアイディアですね!

ただ、作者様が女神様レベルで疲れたりしないか心配です。無理だけはしないでくださいね?ご自愛ください。

ズークくんには幸せになって欲しいけど、ドSの血が騒いでしまった結果の案です。大丈夫ですかね?』

『ネタとして面白そうなのでとりあえずブクマ~』

『斬新です』

『案外イベント考えるのは難しい!毎日執筆されてる方々はすごい!という事がよくわかります。

リクエスト……うーん、どうしよう……うーん……とりあえずジャブ的に』

『最終回前にどうぞ』

…………

……


――――――――――――――――――――――――



宙に文字が表示される。

何だこれ。

この『』の会話達は、何の話をしているんだろう。



――――――――――――――――――――――――

感想ポイントは5です。

所持ポイントが5なので、ポイント1使用、およびポイント3使用の効果が強制発動します。

まずはポイント1使用から発動。

イベントを1つランダムで起こします。(その話限りで効果は終了)

――――――――――――――――――――――――



宙に光のダーツボードが現れ、それが回り始める。

そして僕の側に光の弓と矢が現れ、弓が引かれている。

ダーツボードに書かれている文字は……



『畑の作物を狙った害獣がくる! スキルを使った際にダイスロールして奇数なら勝ち、偶数なら負けてちょっと作物食べられる』

『毎朝1円玉がおでこに落ちきて起こされる(1円玉は残り、ズークくんのものになる)』

『ズーク死す! デュエルスタンバイ!』

……





「え? ……いやいや、待て! 待てよ!

光の矢が今にもダーツボードに向かって射られようとしてるんだけど!

これ、当たった所の事が起こるってこと!?


害獣とか、よく分からない玉がおでこに当たるとか、物騒な事が書いてあるのは何なの!?

(ズーク君は当然1円玉を知りません。鉄球のような物をイメージしてるのでしょう)

僕が死ぬとか書いてある場所も有るけど、そこに当たったら僕死ぬ!?」



というかスキルって15歳まで生きたご褒美にもらえるものだよね!?

このスキル、僕を殺す可能性があるってこと!?

何でだよ、ふざけんなマジ、クソスキルがーー!!


シュバッ!

光の矢が的に射られた。



――――――――――――――――――――――――

ポイント1使用の効果は『身体強化スキルをGETして仕事が楽になる』です。

効果期間は14日間です。

……チッ。

――――――――――――――――――――――――



今舌打ちしただろ、クソ野郎!

僕が不幸になるのを心待ちにしてるな!?



――――――――――――――――――――――――

続いてポイント3使用を発動します。

イベントを1つランダムで起こします。(効果が永続する)

――――――――――――――――――――――――



再び先程のダーツボードと、光の弓と矢が現れる。

ボードの項目が1つ減って4つになっている。



「って、おおい!

4分の1の確率で僕が死ぬことになるんだけど!?

嫌だ! 僕は偉くなって、このクソみたいな生活からおさらばして、美人を抱いて、一生働かずに暮らすって野望があるんだ!

こんな所で死んでたまるか! 待て、うぉぉおおおおおーーー!?」



シュビドゥ!

光の矢が的に射られた。


――――――――――――――――――――――――

ポイント3使用の効果は『スキル【猫まっしぐら】を獲得(猫系の存在からの好感度が飛躍的に上昇)「もふもふ、肉球~」』です。

効果は永続します。……変なイベントだ。

――――――――――――――――――――――――


よ、よし、死は回避したっぽいぞ。


そして僕は一時的に【身体強化】スキルを手に入れ、さらに【猫まっしぐら】を手に入れたようだ。

……変なスキル名だけど、この際そんな事は気にしない。


この【感想乞食】スキル、上手くスキルを獲得出来たらもしかしてチートなのでは?

使用にはリスクも伴うけれど、上手くいけばお金ががっぽり稼げそうだ。ぐへへ。


【身体強化】と【猫まっしぐら】スキルについて神父様に聞いてみたいけれど、一時的とはいえ3つスキルを持っているのがバレたら、即王都に連行コースだ。

監視の中で一生を過ごし、下手すれば戦場に駆り出される。それか貴族様の道具にされる。

ほとんど奴隷のような生活だ。それは絶対駄目だ。


――――――――――――――――――――――――

残り感想ポイントは1です。

ポイント1使用があと1回使えますよ。

――――――――――――――――――――――――


もう嫌だ。

きっと次の的の項目が1つ減って、3分の1の確率で僕が死ぬってことじゃないか。

誰が発動するか、ばーか。


――――――――――――――――――――――――

ケッ。せいぜい束の間の平穏を味わうことだな。

14日後を震えて待つがいいさ。

――――――――――――――――――――――――


僕のスキルは、僕が不幸になるのを望んでいるのだろうか。

スキルには精霊が宿っているとか、スキルは神様が使い方を教えてくれるとか、諸説あるらしいけれど。

とりあえず僕のスキルの性格がう○こだというのは分かった。


まあいい。

とにかく今から山に行くことにしよう。

昨日仕掛けた罠を確認して、獲物が捕れているか確認するのだ。



◇ ◇ ◇ ◇



カノ山にて。


僕の仕掛けたロープの罠は、獲物の足を縛り、木に固定する罠だ。

これは他の狩人が罠に引っかかっても大丈夫な罠だ。


そこに、1匹の茶色の毛皮のブチ模様の猫が引っかかっていた。

手のひら2つ分サイズだ。

そいつの体の真ん中が縛られている。



「にゃーん」


「小さい猫だな。食いでがない。逃がすか」



罠から子猫を開放し、もう一度罠を仕掛け直す。


イノシシはもちろん、猫だろうと犬だろうと、僕は食べる。

貴族様はペットに犬猫を飼っているらしいけど、この田舎ではそんな余裕は無いのだ。



「大きくなったら、また僕の罠にかかれよ」


「にゃーん」



だが子猫は逃げない。

僕に体をこすりつけている。



「にゃーん」


「何だよ、早く行けよ」


「にゃーん」


「そんなつぶらな瞳で僕を見るな。ついてくるな。まったく、何だよもう」



【猫まっしぐら】も自動発動系のスキルなんだろうか。

普通の動物は逃げるぞ?


試しに【猫まっしぐら】を発動しようとする。



「にゃーん」


「うーん、変化無いな。自動発動系か」



子猫が付いて来るが、気にせず罠の確認の続きを行うことにした。

ついでに山菜取りも平行して行う。


途中で付いてきてる子猫がへばったので、抱っこして運んでやることにした。

肉球の触り心地が素晴らしい。

毛並みもモッフモフ。

貴族様が猫をペットにする気持ちも分かる。

生活に余裕が出来たらペットを飼うのもいいかもね。



◇ ◇ ◇ ◇



残りの罠を全て確認したが、全部ハズレだった。

まぁ引っかかればラッキー程度にしか考えていない。


で、気づいたら付いてきてる猫が5匹に増えていた。

本当に何なんだ、このスキル。


その中でも食いでのありそうな猫が3匹ほど居たが、ナイフを構えても逃げずにつぶらな瞳で僕を見つめてきたので、とうとう狩ることが出来なかった。


山を降りて、村の交流所に向かう。

そこでは山菜を穀物や貨幣などに交換してもらえるのだ。


茶色ぶちの子猫を腕から降ろし、交流所でおじさんから穀物を交換して貰うと、見知った顔が交流所にやって来た。



「よぉズーク。お前今日スキルを手に入れたんだろ? どんな感じだ?」


「スカー! 僕のスキルは微妙だったよ……」



金髪で引き締まった体で、革鎧を付け、腰に長剣を装備した大男。

この男は僕の幼馴染のスカー。


彼はこの村の番兵や護衛をして稼いでいる。

僕より1つ年上の16歳、この村の村長の長男だ。

だけどスキル【身体強化】で大人顔負けの怪力で戦う事ができる。


将来大物になるのはほぼ確実なので、僕は彼に媚を売っている。

向こうは友達のつもりなのだろうけど、僕はそうは思っていない。(下衆並感)



「【感想乞食】だっけか? どんなスキルなんだ?

神父様からはスキルの名前だけ聞いたけれど、見当もつかないぞ」


「異界の感想から、何かしらのイベントを引き起こすらしいよ」


「へー。ってことは、その後ろの猫どももスキルの影響か」



スカーは僕の後ろの5匹の猫を指差す。

僕だって好きで猫を連れているわけじゃない。



「ところで、随分と軽々と穀物入りの袋を持ってるな?

お前、そんなに鍛えてたっけ?」


「へ? ……あぁ、いや、この中、そんな詰まってないんだよ、だから軽いんだ」



嘘である。【身体強化】の影響だろう。

目の前の脳筋馬鹿な幼馴染は気づかないだろうけど。


幼馴染とはいえ、うっかりスキルの事を話せば、村中に広まってしまう。

そうしたらスキル複数持ちだということで、僕を連れに王都から人がやってくるかもしれない。

それは避けなければならない。

今以上に不自由な暮らしはしたくない。


スカーと別れ、僕は帰路につく。



◇ ◇ ◇ ◇



家の中で、僕はわらじの修理をしていた。

茶色ブチの子猫が僕の元にやって来る。



「にゃーん」


「ゴキブリを狩ったのか。偉いな。

あと僕に見せなくてもいいよ」



猫達のエサとかどうしようと思ったけれど、彼らは勝手に自分らで虫や鳥などを狩って食べるらしい。

そしてどういうつもりなのか知らないけれど、次々と猫達が現れ、僕の前にゴキブリ、雀x3、バッタが置かれた。

……献上品?


ゴキブリとバッタは要らない、と返した。

そして雀をナイフで捌いて、雀肉を串刺しにして、火を起こして焼いて食べた。


わらじの修理が終わり、ぼーっとしていたらやがてかまどの火が消え、日も落ちたので寝ることにした。

おやすみなさい。


……夜中、家の中で猫達が暴れまわって目が覚めた。

この日から毎晩こんな調子で猫達が夜の運動会を開催するのだけど、4日目には慣れてそのうち夜中に目が覚めることはなくなった。


余談だが、次の日から【身体強化】で畑仕事がとてもはかどった。

山の探索もだいぶ楽になった。


【感想乞食】スキルは、ポイント8使用で自分でイベントを選んで効果が永続させられるんだっけか。

【身体強化】スキルの獲得を永続させたら、人生勝ち組だよね?

どうやって感想ポイントが貯まるのかどうかが未だによく分かっていないけど。

いつか【身体強化】を永続で得たいものだ。


どのイベントを使うかはツールでランダムに選んでいるので、作者も予想出来ません。

今回はたまたまイベントを多く書いてくださった方が当たりましたが、抽選は感想をくださった方の数を使ってランダムに行っているので、1個だけイベントを書いてくださっても、沢山書いてくださっても当たる確率は同じです。


前話で感想、イベントを書いてくださった方も、そうでない方も、よろしければ是非感想、イベントを書いてください!(感想乞食)

イベント考えるのが面倒なら感想だけでも大歓迎です!


※追記:ズークがスカーを呼ぶ時、君付けから呼び捨てにしました。

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