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茶色いノート  作者: ふりまじん
100年戦争
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作者、ブルゴーニュを語る


今年、没後100年を数えるフランスの作曲ががいる。ご存じだろうか?


彼の名前はクロード・ドビッシー。19世紀末から20世紀にかけて活躍し、「亜麻色の髪の乙女」などの幻想的で美しい曲を複数発表している。


写真から見る第一印象は、頑固で固い人物のようだが、なかなかどうして、これで太宰治もビックリな浮き名を流した男なのだ。


はじめはテレーゼと言う女性と婚約。恋人にバレ破談。


リリーと言う若い女性と結婚し、彼女の実家のあるブルゴーニュに滞在し作曲活動をする。


ブルゴーニュの美しい田舎の風景に触れながら、彼が作り始めたのが、「海」

この曲は、葛飾北斎の波の絵にインスパイヤーされて生まれた曲で(諸説あり)、出来上がったスコアの表紙には、北斎の浮世絵を模写した絵が飾られている(初版はドビッシーの希望にてそうなったらしい。もしかしたら、本物の北斎の波の部分にかもしれない)。


が、ブルゴーニュには海なんて無い。


本当に面倒くさいが、フランス地図の向かって左手側にあるのが、モン・サン・ミッシェルのあるブルターニュ。海がある。


右手にあるのが、ブルゴーニュ。ワインの産地だ。海は無い。


海のない、フランス人にも人気のワイン畑が広がる美しい田舎の光景に囲まれて、彼は海の音を紡いでゆく。


元来、無い物ねだりな性格なのかもしれない。


海の作曲を手掛けながら、人気が出てきた彼は、銀行家のエンマと新しい恋に落ちるのだ。


ドビッシーは不倫相手ととノルマンディやドーヴァー海峡などを回る愛の逃避行に走るのだ。


全く、ロクデナシである。


が、芸術の神様とは、こんなロクデナシがお好きなようで、彼は、次々に21世紀を過ぎても色褪せない曲を発表し続ける。


「海」は、ブルゴーニュの女から亭主を奪い、


ブルターニュの、ノルマンディやイギリスの本当の海のある光景は、道ならぬ恋に溺れる作曲家に美しい旋律と


不倫相手の女には新しい命を与えたのだ。



それは、残された女性には絶望を与え、リリーは拳銃自殺をはかる。


年月に劣化することなく、名曲として語り継がれる旋律を聞きながら、リリーの魂は何を思うのだろうか?


没後100年を迎えても色褪せない旋律の中に、

やはり、100年を数えても消えない悲しみが紛れているようで、この曲に物悲しさを感じるのは私だけなのだろうか?





テンプル騎士団が解体されて100年を迎えた1412年。


やはり、イングランドに憂いを感じている人間が、ブルゴーニュにいる。


彼は、長年敵対してきたアルマニャック派と和解をしようと考えていた。


この頃、現在のようにフランスとイギリスは別々の国ではない。


この頃、私の記憶が正しければイングランドの公用語はフランス語。


そして、ヨーロッパは無駄に広くて、ほじくり返すと余計な知識が物語を混乱させる。


(○_○)!!




ちょっと、頭が止まってしまった。


とにかく、複雑だ。

名前も重複する奴が沢山いるし…


説明が難しいぞ。


が、仕方ない。このとき、ブルゴーニュは盛り上がっていた。


ブルゴーニュは公国と呼ばれるほどの勢力があり、この時の殿様が、ジャン1世。無怖公と呼ばれた男だ。


この人、1396年にオスマン帝国の十字軍に参加して勇猛に戦い


この公、怖いもの無し


なんて、中二病のキャッチフレーズを地でいくような活躍をし、捕虜になったが、多額の身代金で救出されて「無怖公」と呼ばれるようになる。


奥さんは下バイエルンの殿様の娘のマグリット。


この人の登場で、騎士やら、ゲルマン人との関係が一気に浮上し、人間関係が複雑になってきた。


しかし、現在、1412年春。この時は、イングランドとアルマニャックが和解をし、ブルゴーニュがはずされていたらしい。


はぁ?


まったく、面倒くさいなぁ。


が、ジャン1世は、面倒くさがってばかりもいられない。春先の暖かい土の香りは、新しい戦いへの前奏曲なのだから。

もやもやする気持ちを整えながら、新たな戦いの計画をたて始める。


何かが音をたてながら、歴史が新しい分岐を曲がろうとした。


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