ジャンヌダルクと魔女2
ジャンヌダルク。
ああ、ノストラダムスの話を書こうと思っただけなのに、なんで、私は何ヵ月もこの人を追うことになったのか…
ちょっと、今、素に戻ってしまった。
何してるんだか…私は。
しかし、クラーメルと魔女、教会をどう考えるのか、しっかりと設定しないと話が動かないのだから、諦めるしかない。
ノストラダムスの話もまた、オカルトじみた話だし、90年代のノストラダムスとオカルトの騒ぎが身に付いていて、適当にこの人を書くのが、私は怖いのかもしれない。
魔女を調べていて、ヒトラーの話を少し書いていて、なんとなく、彼らの世界に引きずり込まれそうな、不思議な恐怖をうっすらと感じたのもある。
なんと言うか、怪談ばなしをしていると
(余談だけど、怪談と言う言葉に話を付け加えるのは、言葉が二重になるからダメなのかな?しかし、「怪談」だけだと、いかにも畏まって恐ろしい話をするみたいなんだよね。もともと、怪談と言うとプロが講じるイメージあるし。だから、一般の会話で怖いはなしをしたときは、「はなし」を後ろにつけて区別していたわ。まあ、どうでもいいんだけれど、気になるからメモしておく。)、
怪談ばなしをしていると、背中が急に重く感じたり、怖い雰囲気に部屋がなる時があるけれど、あんな感じで、ヒトラーやノストラダムスの話を書いていると、何か、ハイになって勢いよく変な事を書きたくなる衝動があった。
連合軍は裁判の時に、ルドルフ・ヘスにオカルトの話をさせなかったらしいけれど、なんとなく、気持ちが分かる。
まあ、仕方ない。遠回りでも、端から地味に埋めて行こう。
ジャンヌダルクと魔女について、考えないと。
色々調べていたら、ジャンヌダルクについて、エリファス・レビーも本の中にチラッと書いていた。
エルファス・レビー。
なろうファンタジーなんかを読んでいたら、きっと、一回くらいは名前を聞いたことがあるのでは無いだろうか?
クロウリーに並んで、近代の有名な魔術師である。
この人、魔術の歴史について本を書いていて、そこにルターと一緒にジャンヌダルクやら、ジル・ド・レ男爵の話も書いてあった。
レビーがジャンヌダルクを誉めていたのは意外だったけれど、20世紀はじめになって(ダウト!レビーは19世紀の人間。クロウリーと混ざったか?)、ジャンヌダルクが聖人の仲間入りをし、ジャンヌダルクは人気者になったので、レビーも本の売り上げのために、ジャンヌの人気にあやかったのか、と、ちょっぴり世紀の魔術師のあざとさを感じたりしたけれど、レビーにとっても、ジャンヌダルクは聖女で、ジル・ド・レ男爵は殺人鬼だった。
が、レビーに笑われたって、フィリップとイングランドの為に、魔女の話を考えないと、こっちは話が続かない。
私の世界では魔女とは
(1)薬剤師であり、女性の悩みを取り除き、時には嫌な旦那を殺すために毒を売り、出産を手伝い、
(2)圧政を強いる権力者を暗殺する薬を調合したり、
(3)時には、自らが民衆を先導して悪者と戦う者。
なので、(3)辺りから流すとジャンヌダルクの魔女の側面を垣間見れる気がする。
しかし、ジャンヌダルクの話になると、聖女だの魔女だのと中二病な話が舞うけれど、国の姿を変えようって大事なときに、ヨーロッパの人達は、本当にこんなファンタジーな議論ばかりをしていたのだろうか?
この人、ガッツリと国政に関わってるんだよね…
大岡越前だって、こんな話を持ってこられたら混乱するに違いない。
だって、後に100年戦争と言われたこの戦いで、戦争の資金も傭兵も、人質の取引も、外人が入り込んで運営してるんだよ…。
イタリア方面の人間を中心に、フランスは食い物にされてる気がするんだけれど。
傭兵は略奪をするのが当たり前で、外国からの傭兵がフランスで略奪したものは、フランスで消費するわけではないと思う。
略奪品と給料は、故郷の家族や地域に持って帰るでしょ?
外国の傭兵を雇うと言うことは、外国から正式に泥棒を率いれる事にはならないのだろうか?
イタリア辺りから、フランス人を嘲笑う商人達の高笑いが聞こえてくるようだ。
かつて、フィリップ四世に財産をむしりとられ、国外追放された、ユダヤ商人や、テンプル騎士団の末裔の笑い声が。