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茶色いノート  作者: ふりまじん
100年戦争
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奈美、ジャンヌダルクを語る。8

「まあ、ジャンヌについては、囚われた場所へ会いに行けばいいわ。問題は、神聖ローマ…バイエルン公とその仲間達がどうしていたかって事だわ。」

奈美は考える。

そう、作者の都合を考えると、ルターに関わるエピソードをまとめなければいけないのだ。


そのルターの話は、オカルトで、なんだか、「魔女への鉄槌」が関係していたりする。


それは、「魔女への鉄槌」を書いたクラーメルがやはり神聖ローマの人間だったり、魔女狩りが本格的に広がる前に、そのベースになりそうなジャンヌダルクの話が微妙に繋がり始めたからだ。


ジャンヌダルクの故郷、ドンレミ村は、川を挟んで神聖ローマとの国境があり、荒れた時代に、人の出入りは難しくは無い気がする。


しかも、ジャンヌダルクが推していた、シャルル7世の軍隊は、傭兵が多かったのか、素行が悪くてパリ市民には人気が無かったらしいのだ。

傭兵が多いなら、外国人も多数いるはずで、スイスとドイツの傭兵は有名だ。

傭兵に紛れて、バイエルン公や神聖ローマのスパイや工作員が入り込んでいたって、わかりゃしないと思う。


ただ、何がしたかったかが思い付かないけど…


「何を考えているんですか?」

ジャンは、物思いにふける奈美を見つめた。

ジャンが何を考えていたのか…、作者の私も良くは分からない。

この人は、幼少期に家族を惨殺され、どこか精神が不安定な人物で、現在はジャンヌダルクを敬愛することで精神を保っている。

ことごとくジャンヌダルクを否定する奈美に何を思うのか。

「シャルル7世についてよ。ジャンヌダルクはともかく、ジャン、あんた、あの人を神が王だと定めたとおもう?」

奈美は挑戦的にジャンを見た。

まあ、主人公だし、この世界は奈美の空想設定だから、殺される事はないが、習作なんだから、ジャンの感情が高ぶれば、勿論暴れるくらいのアクションは容認される。


場合によっては、刺し殺されて、バットエンドで目が覚める…なんて事も無いとは言えないから、あんまり挑発して欲しくないなぁ。

「アレですか…」

ジャンは、あからさまに嫌な顔をした。

この時代、まだ、絶対王政では無いので、王さまの力は弱い。

その上、シャルル7世、ジャンヌダルクに色々してもらったのに、捕らえられたジャンヌを全力では助けてないのだ。

ジャンは、ジャンヌが登場する前の、色んなヘタレエピソードを思い出して腹をたてている。

「アレって…。さすがに王さまをアレ呼ばわりは不味くないかな?」

奈美はため息をついた。

まあ、しかし、獄中のジャンヌを思えば、色々やさぐれたくなる気持ちも分からないではない。

「いいんですっ。もう、アレで。別に私が忠誠を誓うのは、ただ一人。ジャンヌダルクさまだけですから。」

ジャンの言葉には、どことなく殺気が漂い、奈美を不安にさせた。


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