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茶色いノート  作者: ふりまじん
魔法の呪文
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サイエンスはファンタシー3

 「そんな顔をしないで。愛らしい顔が台無しですよ。」

私は作者に笑いかける。一度、やって見たかった編み込みをとうとう作者にしてあげたのです。

これも、日々、読んでくださる読者のおかげです。

 気にされることで、私たちは力を得るのです。

「もう。恥ずかしいよ。」

作者は照れる。

「まあ、ゼリーでも召し上がって。本日は、爽やかな台湾ウーロン茶のフレーバードティです。」

私は作者の目の前に翡翠色のアイスティーを差し出した。

烏龍茶には種類があり、日本では鉄観音茶が有名になったので茶色のイメージがありますが、翡翠色の烏龍茶もあるのです。

「もう、ま、色々としいてくれたんだから、まあ、ありがとうなんだけれど。」

作者は不貞腐れたように御礼を言う。素直じゃないのだから。昔、少女漫画の主人公を真似て一生懸命編み込みを練習していたくせに。結局、うまくできなくて止めてしまったのですが。

「もう、何笑ってるのよっ。」

「すいません。なんでも無いです。」

「まあ、いいわ。そんな事より、またもや面倒が、『幽霊作家』で起こってるのよ。」

と、作者は話し始めた。

 どうも、今回は夏目漱石が問題らしいです。


 「もう、なんなの、あの話、『悪霊』なんで、こんな面倒な事になるんだろう?もうさ、ネタバレしても良いかな?」

作者は私に聞いた。

「良いと思います。その通りには進みませんから。」

「嫌味さんね。まあ、いいわ。その通りだもん(T-T)ああ、なんで、イベントのテーマ分水路で書いていた時から、こんなに盛られるのよっ。」

作者は少し怒ったようにぼやく。

「そうでしたね。あと1話。一日締め切りを間違えなければ、ここまで面倒にはならなかったのかもしれません。」

私もため息をつく。

「そう、そうよね。でも、この話、一体、なんなのよ。先が見えないんだもん。

 初めは、短編予定だったわよね。で、もっと簡単な話だった。」

作者は膨れっ面になる。

「そうでしたね。担当の文月が、混乱するのでしたね。」

「うん。なんか向井の登場で全く変わっていったけどさ。これより、なに、これ、夏目漱石って。このまま行くと、私、パクリ疑惑の人になってしまうかもしれない。」

作者がため息をつく。

「パクリ?とは・・」

「ここから、メイザースが登場するんだよね。悪魔召喚だから。」

「それくらいなら、問題はないんのでは?」

「なんか、夏目漱石とメイザーの登場する漫画があるらしいんだよ。」

作者は不機嫌なこおをする。

「別に歴史の場合、組み合わせがかぶるのは仕方がないじゃありませんか。」

それよりも、ブス顔をなんとかしないと、とは言っていい状況では無さそうです。

「うん、今回は回避はしないわ。もう、仕方ないし、でも、不測の事態のために、一応、パクってないことを説明できるように考える必要はあると思うのっ。」

作者は必死の顔で私を見ました。

「まあ、それほど、必要があるとは思えませんが、世界観をほろげるのにも良いですし。話してもましょう。」

私の提案に作者は頷いた。

「うん。私、今回はいろんな話にかかってくるから、逃げられないし、幽霊作家ももう、書き終わった内容もあるから、うまく逃げられない。

 それに、メイザースって、1900年にはパリにいたと記憶してるし、ドーンは分裂していたと、思うわ。

それに、どちらかというと、漱石はイエーッの方に惹かれた気がするんだよね。」

作者は必死で頭を動かしながら話す。私も、今ままでの考察を思い出す。

「そうですね。西條八十の物語と関連が出てきますから。この辺りは仕方ありませんね。」

私は八十の話をしていた冬のことを思い出す。

「そう、どちらかというと、『アイランド文学会』の方が気になるんだよね。私、一度、八十の留学時期を間違った上に、フランス語より、英語が好きとかふざけたことを書いて、赤っ恥をかいたのよ。

 だから、よく覚えてるんだわ。

 ファンタジーも描きたいから、この辺りの伝説とかも調べていて、でも、昔のことで、忘れたりもしていて、こんな時に、パクリとか責められたら、また、変な次元に飛びそうで怖いのよ。」

作者は渋い顔をする。

「あまり、考えすぎても、他の話に気が行きますから、ゆっくり頑張りましょう。」

私は笑った。


 とにかく、ここは夏目漱石について調べないといけないようです。

 幽霊作家 では、夏目漱石の遺物から赤本の資料が飛び出てくるようですから。

 

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