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茶色いノート  作者: ふりまじん
魔法の呪文
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アイスティー

穏やかな午後。作者の深いため息を聞きながら入れる紅茶も楽しく感じる春。

意地悪でしょうか?でも、どんな彼女でもそばにいられるのが楽しいのです。

最近は、なかなか会えませんから。


「そろそろ、お茶にしませんか?アイスティーを淹れましたよ。」

私の言葉に作者は頷く。

「うん。そうだね」

作者は元気なく笑いました。

「何か、困り事ですか?」

「まあ、全体的に困っているけれど、折角だからここは弥助の話をするよ。なんか、もう最近は弥助って名前も違うって説まで出てきたよ。『黒坊主』が正解なんだって。」

作者は苦笑する。

「黒坊主、ですか。」

「うん、ま、それはいいのよ。私も坊主の方がしっくりくるもん。だって、キリスト教の宣教師が連れて来たんでしょ?そんな人が戦士とかおかしいもん。そんな人殺しを売っておいて、人を殺すななんてイエスの教えをしれっと解いても、誰も信じないでしょ?

それに、どこに所属していようと、外国人として敵視されるのは目に見えてるもん。坊主って事にして、敵にも手を出させない方が政治的にもいい気がするから。」

作者はため息をつく。

「では、問題はないじゃないですか。」

「そうでもないわよ。弥助、この名前が有名なんだもん。ここから黒坊主とか、名前が変わるのも何だか。」

作者はもう一度、ため息をつく。

「では、弥助を考えずに話を作りましょう。『猿酒』の続編として。」

私の言葉に作者は力無く頷く。

「うん、まあ、ね。あれも、明智光秀の最期あたりの短編にする予定だったわね。。確か、ジャンヌダルクと関係させていたな。」

作者は懐かしいものでも思い出すように苦笑する。確かにあれから、随分と時間が経ちました。

「そうでしたね。」

「うん、でも、光秀のイメージも変わったよ。あの一件で。」

作者はそう言って首を掻いた。

「どんな風に、でしょう?」

「頭のいい人、なんか、考えて本能寺に行ったんだとは思う。でも、そうすると、最期の方がお粗末なのよね。」

「そうですね。時代劇では三日天下が強調荒れますから。」

「うん、でも、今回、福知山の人とかの光秀愛に触れて、考えが変わったわ。この人、そんな短絡的な人じゃないと思うんだよ。」

作者は真面目な顔になる。

「江戸川乱歩が名探偵の名前を貰うくらい、ですから。」

「あら、説は複数あるようよ。でも、明智という苗字はインテリのイメージがあったのは確かね。」

作者は楽しそうに笑った。どんな作者でもそばにいられるだけでいいのですが、やはり、笑顔の彼女が1番です。

「そうですね。」

「うん。まあ、それはともかく、あの話は、音声特化で作ろうと思っていたの。で、時代は江戸時代に飛ぶんだったと思う。吉原の遊女が語る話だったと思う。」

作者はアイスティーを手に懐かしそうそうに笑った。

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