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茶色いノート  作者: ふりまじん
魔法の呪文
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ゲームシナリオ3

 「さあ、考えてゆこう。」

作者は早口で話始める。

 とりあえず、弥助の話を考えるようです。

 前に話していた物語から始まります。


 主人公は弥助と呼ばれる黒人の青年。

 我々はグラハムハンコック先生の著書を参考に物語を展開することにしました。

 物語の初めはモーゼの時代にし、宗派を考えずに楽しめるように設定しました。

 弥助のクリスチャンネームは無いようなので、キリスト教徒には設定しません。

 

 基本の構成は、日本に外人が宝を探しに来て、外人は2つのグループがあり敵対しながら宝を探します、そして、宝を探し出す。と、いったよくあるテンプレで考えることにします。

 この場合、宣教師が連れてくるので、キリスト教にちなんだ宝となり、普通は聖杯探しになるのですが、特定の宗教に偏りたくは無いので、ここはモーゼの十戒の石板、それも、はじめにモーゼが割ってしまった石板の行方を探すことにしてみます。

 プレスタージョンの伝説をベースに東方にキリスト教の黄金帝国 ジパングがあると探しにくる、そんな話で初めてみます。


 ゲームの場合、選択肢が必要になるわけですが、ゲームには明るく無いので、文学部の少女と共に、基本の物語から作ることにしてゆきます。

 

 リリースされたゲームと、ここから随分と似た話になってきますが、ここでは気にせずに書いてゆきます。

 白人は白人の敵を。

 ここではカトリックとテンプル騎士団の残党。

 テンプル騎士団は人気ですし、実際、海賊になった残党もいたと言われたいますし、失われた聖遺物といえば、登場する団体なので仕方ありません。

 ここで架空の人物を2人。彼らは聖遺物を探しているわけです。

 弥助の敵も黒人キャラで作ります。

 少年誌でよくあるトーナメント性のような作りにすれば、それほど炎上してなかったのではないか、と考えるからです。この辺りは、日本の妖怪や山賊などにあたってバットエンデイングになるなど、正規のボス戦にはある程度のステータスをつけて、戦うのを難しくすれば、それなりにゲームらしくなるでしょう。

 日本人には、日本人の敵。

 このあたりは、ゲームのあらすじにインスパヤーされた、信長の影武者の忍者で作ってゆきましょうか。


 とりあえず、この辺りまでの物語を考えゆことにしましょうか。


 「うん、まあ、いい感じかな。私は『猿酒』の秀吉の世界観を入れたいから、うまく行くとは限らないけれど、まあ、女子高生が書き始めるから、うまくゆかなくてそのまま終わっても、物語になるし、そんな感じで書いてるこうと思うわ。

 乱歩様、有明も気になるけれど、遥希も面倒に巻き込まれてるのよ。」

作者は深くため息をつく。

「初めは、葵さんの相手方の男子高校生は遥希くんでしたね。」

私もため息をつく。恋愛小説を書きたかった作者は、一向に恋愛に行きつかない遥希くんより、すんなり葵さんに恋をした清貴くんを贔屓にしたのは仕方がないのかもしれません。

「それもあるけれど、この話、『やりすぎ都市伝説』で長野の土器を取り上げたのをみていて考えたから、土器とかの話があるんだよ。」

作者は面倒臭そうに話す。

「そんなこともありましたか。」

それが、初めての一次選考、のちの落選のあたりのことだと思い出した。

その時、剛さんと最期の会話を交わしたことも。

「うん、で、超進化と電脳世界での進化をする人類について考えたんだ。」

作者は苦笑する。

「普通の学園ものではなかったのですね。」

私もため息が出てきた。本当に、色々混ぜなければ、面倒は無いのです。

「普通の学園ものだよ。ただ、長野、信州に興味を持ってもらう為に、オカルト少年を入れたかったんだ。」

「遥希くんはオカルト少年なのですか。」

「初めは、ね。この子は母親を亡くして不登校になったことがあって、その時、親戚の田んぼが道路の土地にかかった時、遺跡発掘の調査に触れて、考古学に興味を持つんだよ。でも、土器の話をする前に、町おこしの話が進んで、郷土資料部だったこともあり、信州の焼き物に興味を持つんだ。」

作者は渋い顔でため息をつく。

「何か、やらかしたのですか?」

私の質問に作者は膨れっ面でぼやく。

「私は何もしてないわよ。焼き物を調べていて、珠洲焼きを遥希と勉強していたんだよ。能登って、割と焼き物の歴史が古くてね、これ、この後の他の物語にもかかってくるから調べてたの。」

作者の言葉に、大阪の阿倍野区の喫茶店と明智小五郎の物語を遥希くんが考えていたことを思い出す。

「そうでしたね。大阪のカフェで晴明のような明智の物語を考えていましたね。」

「うん、だからっ、能登半島の地震で遥希もすごくショックをうけるし、人生変わるんだよ(´;Д;`)

 もう、どうにもならないから、この辺りの話は作らないといけないんだよね、もう、炎上とか考えるのはやめるよ。どうせ、そんなに読まれてないし、あとは、現地に人が不快に思わないようになんとかするしか無いわ。」

作者は頭を抱える。

 

 彼女は信州をよく知りませんし、 お金儲けを考えてますから、このようなデリケートな問題は取り上げない方がいいのです。

 まずは話を聞きながら、調整を始めようと考えました。

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