ゲームシナリオ11
静かな夜。
ほのかなランプの灯りを見つめながら作者と話す物語。
なんと素敵な事でしょうか?
今回は、なかなか到達できないゲームエリア攻略に向けて、弥助の物語を考えているのです。
「あのゲーム。内容が漏れてこないのに炎上したのは、宣伝用の短いドラマが失敗したって事よね?」
作者はそう言った。
「そうですね…悪い方へ購入者の想像を膨らませた印象がありました。」
「じゃ、どんなPR動画なら成功したかしら?」
作者が試すように私を見た。
何か、気のきいた答えを…考えませんと…
「そうですね。この場合、『不思議の国 日本』をお客さんは見たかったのだと思うのです。
日本の文化に興味があったからこそ、四角い畳とか、神社の線香に反応したのだと思います。」
少し、考えました。さて、どうしましょうか…
「そうね。私も、神社の線香について検索したもん。線香って…仏様のご飯なんて…知らなかったわ。」
作者は少してれる。
「ここは、コミカルに弥助が様々な体験をする様子などはどうでしょうか?」
私の答えに…作者はクスクスと笑い出した。
「そうね。何となく、ミニゲームを想像できるような面白いエピソードは楽しいわね。」
作者は笑った。
「そうですね…利休とお茶やら、釣りや山菜取りなんて言うのもわりとありかもしれません。」
作者の笑顔に少しほっとする。
「うん。基本、どんな物語になるにしても…舞台になる土地が潤う設定は必要よね?山菜取りとかは特産品のアピールになるし、お茶は舞台を優雅に表現したら楽しいかもしれないわ。
こう言うとき、外国人が主人公の場合、今風のアレンジとか使えて素敵ね。
でも、本筋の話にはならないわ。」
作者は少し寒そうに肩を震わせた。
私は作者に厚手のストールをかける。
「そろそろ…おひらきにしましょうか?」
私の言葉に作者は肩をすくめた。
「そうね。でも、その前に…時影のシベリアン・シェルパティーで暖まりたいわ。」
作者はブルッと身震いをした。
「はい…取って置きのワインがあるのです。一緒に暖まりましょう。」
砂糖は1つ多目で…BGMはショパンの夜想曲…
なんと素敵な1日の終わりでしょう。