コンタクティ14
「まあ、グラハムハンコックさんも…
色々と抗議はあったみたいだけどね(*´д`*)」
作者はアイスティーをぐい飲みする。
「『ダ・ヴィンチコード』でも、引っ掛かりましたが…西洋では、ドキュメンタリータッチに作るのがお約束なのでしょうか…」
私の答えに作者は渋い顔で答える。
「日本にも、トンデモ・ノストラダムス本が存在するから、そんなもんなのよ。
間違ってるのは、『真実』と、語るのが現実世界の人間って事よ。」
作者はため息をつく。
「つまり、主人公なら…問題無いと、言うことでしょうか?」
昔、内容がかぶり続けて必死で探した『MMR』と言う漫画の事を思い出しました。
批判をされる方もいる反面、そのような方にも愛される作品なのです。
作者の主人公、克也にもその影響があるような気が私にはするのです。(作者は否定していますが。)
「まあ、そうね、作中なら、否定も肯定も分けて説明できるし、フィクションの言葉が後ろにあるし、グラハムハンコックさんの本と、言うか、年月を重ねると、それについて複数の人物が調べるし、大人が知っているから、それほど問題は無いと、思う…(-_-;)
思ったより、色々と批判をネットで見かけたから、なんか…フィクションと表現は必要みたいだけれど…(T-T)
まあ、ボヤくだけだから、話すわよ。まあ…タグに『スーパー時代劇』とかつけときゃ、大丈夫でしょ。」
作者は『時代劇』と言う言葉の便利さについて少し語る。
時代劇とつけば主にフィクションである。
が、それなりに信頼もあるジャンルである。
とか、元気に話してますが、Wdb小説でも、その法則は使えるのでしょうか…
一抹の心配が胸をつきます
「それで、どんな内容になるのでしょう?」
少し不安になりながら聞いてみる。
作者は楽しそうに笑って私を見る。
「まあ、ゆるゆるやるわ。
今回の一件、多大に迷惑だけれど、間違いの法則を知る、良い機会だと思うのよ。
なにしろ、こんなに炎上する事、あんまりないもん。
ついでに、まだ、弥助は海外にも通用する人気ジャンルには違いないわ。
史実が少ないし、想像で埋められるのは、大手だけではないわ。
今は、夏休みだし、黒人のハーフの子とか、頑張ってほしいわよ。」
作者がニヤリと笑う。
「全く、何を考えているのですか?」
ため息が出てきます。
「別に…考えたアイディアを話すだけよ。
書きながら、色んな情報に、この案が使えないんだって悲しくなるけれど、
私は、ノストラダムスを作ろうと考えてるし、怯んでばかりにもいかないわ。」
作者は自分に言い聞かせるように呟いた。
「そうですね。」
とにかく、やる気が戻ることは良いことです。
「うん。今、なんか、弥助の歴史を都合よく改竄して、戦国時代の日本人が黒人の奴隷を使って、奴隷を大量に入れて、それを跡形もなく惨殺した…見たいな噂が海外で史実化しようとしてる…らしいわよ。」
作者は深くため息をつく。
「黒人奴隷…でも、弥助は侍として武功をあげたのではありませんか?」
「うん、噂だから、トンデモなのよ。奴隷から家臣に成り上がり、何万人も日本人を殺して、黒人奴隷を解放して、信長を本能寺で首を切り落としてまでいても、光秀には負けて、命乞いをして、侍風をふかしていたのに、他の信長の家臣は殺されたり、自害しているのに、自分はヌケヌケと海外に逃亡する…世紀の英雄。ついでに、証拠写真まであるらしいわよ。16世紀の話なのに。凄いわよね。」
作者は深くため息をついた。
「確かに、変ですね。」
私は笑った。それを作者は渋い顔で抗議する。
「笑い事じゃないわよ。こんな馬鹿げた設定が、本当の事として信じられて、全く関係のない、黒人奴隷のフィクションの歴史の償いを日本人にさせようとか、考える人が出てくるとか、騒ぎ始めた人がネットで出てきたもの。政治的な問題に発展し始めてるのよ。」
作者はため息をつく。
「確かに、それは嫌ですね。」
「うん。なんか、東京オリンピックから、おかしい気がしたのよ(-_-;)
なんで、アメリカ在住の黒人ハーフの選手が、ほぼ日本に関わりないのに、持ち上げられていたのか…
でも、もう、その頃には、既に、海外で、日本でも黒人の奴隷がいて、そのハーフの人が頑張っている…とか、信じられていたなら、あの演出もなんか納得できるわ。
でも、今回のゲームの件は、なんか、オカルト的に気にはなるのよね。」
作者は不服そうに下を見た。
「オカルト…ですか。」
「うん。21世紀の巫蠱の禍、みたいな…」
作者は少し、自信がなさげでしたが、私には理解ができてきました。
『巫蠱の禍』とは、武帝と言う古代中国の皇帝の呪いの事件です。
オカルト要素は無い、政治的な生々しい事件ではありますが、武帝に政敵が人形を使って、帝を呪っていると信じさせた人物がいて、それによって、沢山の人達が亡くなったのです。
「デジタルの…ゲームのキャラクターが、呪いの人形に見えるのですね?」
私は、作者を見た。
ああ、重ね重ね残念なのは、『うわさ』がテーマのオカルトの話なのに、夏ホラーに使えない事でしょうか。