コンタクティ11
アイディアを盗まれる…そう聞いて作者は笑いだした。
「いやぁ…それは無いよ…それでなくても、信長のキャラ変はファンを二分するし、それで、アイディアのパクリ疑惑なんてかけられちゃ、最悪だもん。」
「笑いすぎですよ…」
私は少し不機嫌になる。
「だって…私だって、このキャラは迷うところなんだもん。この設定で流すと、信長はシャーマンなの。
桶狭間の合戦前に舞を踊ったり、家臣を家に帰すエピソードは、色んな説明あるけど、人をはらい、場を聖別して舞や音楽を奏でるのって、神降ろしに良く使われる儀式だもん。
でもさ、こう言う…安倍晴明みたいな役は、腐女子に好かれると、男のファンが離れるのよ。
ついでに、信長は『男気』で、男性に人気のあるキャラだから、ここでもファンが二分しやすいのよ。
すると、コアな信長に批判される地獄の話になるわよ。まあ、私レベルの作家なら、炎上ではなく無視されるんだろうし、数人でもファンがつくなら、腐女子様も大歓迎よ…
でも、ある程度、数字のある人間は、感想欄が荒れると思う。
オカルトの面でも、この時代って、コアなファンがいるから、私の間違い上等の記事を使って小説で作るのは難しいわよ。」
作者は深くため息をつく。
確かに、時代物は、背景を調べられるので、それなりに知識をつけないとなかなか難しくもあります。
「そうですね。確かに、難しい所が多いですね。もう少し…塩漬けするしかなさそうですね。」
なんだかため息が出てしまいます。
「まあ、そう単純でも無くなって来ちゃったわ(T-T)。
なんかさぁ…草薙の剣、マジで色々、関連ありそうなのよ…ファンタジー的に。」
作者はそう言ってため息をつく。
「ファンタジー、的?ですか??」
なんとも曖昧な表現に混乱します。
「うん…まあ、神話時代の剣だから。
草薙の剣は天皇家の戦闘力の象徴よ。
だから、はじめは、利休がこの剣の力で最期に世界を変える何かを発動させる話を作ろうとしたのよ。」
作者は苦笑して、疲れたように私にお茶をねだった。