表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
茶色いノート  作者: ふりまじん
魔法の呪文
432/499

コンタクティ8


静かな夜でした。

雨の音だけが部屋に響いていました。

作者は難しい顔で何やら思案中です。

しばらくして、私はバイオリンを取り出しました。

何か、素敵な曲を弾きましょうか…


私は妖精に合図をし、前奏を奏でました。

ペールギュントから『ソルヴェイグの歌』


これは、グリークの1875年にリリースした組曲です。

ペールギュントと言う人物は実在したようですが、これは劇の為にかかれた曲です。

ソルヴェイグと言う美しい女性がペールギュントを待ちわびる、物悲しい女心をうまく表現した一曲です。


私が一曲、弾き終わると同時に妖精は歌い始めました。

美しい声が…キラキラと霜となって部屋を舞いました。


気がつくと、作者もこの美声の妖精に釘付けです。

曲が終わると拍手をし、そして、私に笑いかけた。 「随分と美しい催促ね?」


そうでした。この歌はソルヴェイグが、旅に出たペールギュントを思う歌。


ノルウェーの美しい風景と共に妖精に似合うかと選曲したのですが…

「すみません…あの、冷えてきましたから、コーヒーはいかがでしょうか?」

私の言葉に作者は黙って頷く。



「に、しても…なんかロクでもないもん拾ったかも(-_-;)」

作者はホットコーヒーのカップを両手で包むように握りしめてボヤく。

「何を…拾ったと言うのでしょうか?」

こうなると、聞いてみたいのが人情です。

「ノストラダムスを探していたから、漢方とか、感染とか調べてたじゃない?」

「そうでしたね。」

「疫病関係で、牛頭天王(ごずてんのう)についても何度か見たよね?」

「はい…確か、スサノウは後に牛頭天王と合祀されますね?」

「うん。それってさ、別に気にする話じゃないと思ったんだ。でも、今、気がついたわ。」

「何を、でしょう?」

「草薙の剣の正体。」

作者は渋い顔をする。

「草薙の剣の正体…それは利休と関係あるのでしょうか?」

私の問いに作者は困った顔でこう言った。


「どちらかと言うと…信長の方かな?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ